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雑談スレッド
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260 名前:津田 ★ 2004/04/01 16:41
>>236
> 業界にとって一方的にイヤな気持ちを抱えたまま「妥協」
> させられる事になるわけで、そんなものを呑めるはずがないでしょう。

そうですね。だからこそ導入に強気の姿勢を崩さないレコード
会社はCCCDを出し続けているんでしょう。CCCDを出してない
(または積極的にリリースしない)レコード会社も、導入する
コスト、導入後の消費者の反応、売り上げ予測などを天秤に
かけて、そういう判断をしているのだとは思います。

ただし、音楽業界の制作レベル、アーティストレベルまでいった
ときに全ての人が「違法コピーに不快感」を持ってはいませんよ。

これは結局どこまでが「違法コピー」で、どこまでがそうでないのか
ということをきちんと分けられていない(MDへのコピーは私的録音補償金
がありますが、これもアーティストへの分配という面では多くの問題を
抱えていますし、音楽業界からみると違法コピーされることを前提とした
前払い金をもらっているだけという感覚もあるようですし、そうなると
補償金払ってるから合法コピーだという話ではありません)ということが
背景にあるんでしょう。

※めたかさんの記事はこうした点をうまく指摘されていると思います。
http://www2.ocn.ne.jp/~countabl/nomusicyeslife/copy1.html

ただ、80年代頃から急成長してきた音楽業界の背景には必ず「違法コピー」が
あったことも事実です。レコードやCDを友人へ貸し借りしてテープにダビング、
そして音楽にはまって、いろいろなアーティストのCDを買う。FMのエアチェック
もそういう「違法コピー」文化に裏打ちされていました(もちろん、テープへの
ダビングは音質が劣化して、時間や手間がかかるという技術的な違いはありますが)。
80年代にはFM雑誌が100万部売れていたこともありますしね。
「違法コピー」も含みつつ、音楽が世間に「広まるプロセス」そのものに
(プロモーションとしての)価値を置く制作者が多くいるのも事実です。

実際問題として、音楽業界の中にも少なからぬ人がCCCDに反対しているという
ことは事実ですし、その意味では、消費者だけでなく音楽業界も「一枚岩」では
ないんでしょう。


> ・消費者の違法コピーに対する問題意識を高め、違法コピーの減少に努める

これに関しては上でも述べましたが、まずどこまでが違法コピーで、どこまでなら
OKなのかということを切り分けることが一番重要かと思っています。

で、その切り分けは音楽を制作した「アーティスト」が行うべきだと思います。
著作隣接権が幅を利かしている現状を変え、音楽を制作したアーティストが
自分の音楽の流通方法を選べるようにする。自分の音楽が過剰に流通することを
嫌がるアーティストは、レンタルや着メロ、着うたなどへの流通も禁止できるように
すればいいでしょうし、曽我部恵一のように違法コピーでもいいから、多くの人に
聴いてもらいたいと思っている人が、「CD-RやP2Pへの流通もOK」と言えば、それは
違法コピーにならないようにするのが一番良いのかと。SMEが一生懸命開発している
PIDなり、DRMなり電子透かしを応用すれば、技術的に不可能ではないはずです。


> ・CCCDより優れているコピーコントロール技術の導入を業界に求める
> ・CCCDの変わりに、コピーワンス技術の導入を業界に求める
> など、消費者から業界に対して提案する事が必要だと思いますが
> それとも、私が知らないだけでそのような動きがあるのでしょうか

消費者から業界に対して提案するとなると、消費者団体にやってもらうか、
議員への陳情くらいしか現状しかありません。消費者団体は元々こうした
コンテンツの問題よりも、より生活に根ざした商品などの問題を取り上げる
ことが多かったため、今まではこうした問題がなかなか取り上げられることが
少なかったのは事実です。

議員に関しては、自民党がコンテンツ系の議員連盟を作っていますが、
これは完全に業界利益を守る方向で動いている連盟です。
民主党の方でようやく、消費者利益も考慮したホームエンターテイメント系の
議員連盟が動き始めたという段階です。

ただし、CCCDや輸入権問題で一部議員に陳情を行っている人もおりますから、
そうした動きが皆無ということはありません。

また、「CCCDより優れているコピーコントロール技術の導入を業界に求める」という
ことは、多くのCCCD反対派が最初から言っていることかと思うのですが。
正直なところ、僕はレコード会社がCCCDをリリースする際にSACDなりDVD-Audioで
サイマルリリースを確約するのなら、CCCDをリリースするのもしかたないかなと
思いますよ。

コピーワンス技術という意味では、レーベルゲートCDのPCへの転送システムは
コピーワンス技術の一種でしょう。ですが、現状ではあまりにもユーザーに使い勝手が
良くないシステムになっています。法的に良い悪いではなく、多くの消費者があの
システムを利用することを「選択」していません。レーベルゲートの認証システムが
大失敗に終わった(ほとんど誰も利用しなかった)ことは、業界的には有名な事実です。

> 根本的な問題は、業界よりもむしろ消費者にあると思います
> 消費者側が一枚岩になっておらず、業界に対して圧力をかける事が
> 出来ていないように見えますね

音楽ファンは結局、自分の聴きたいアーティスト、好きなアーティストの音源が
普通に聴けさえすれば良いという人が多いので、一枚岩になるのが難しいという
面があるんでしょうね。

CCCDになることで迷惑を被る消費者ってのは実際問題、数は少ないと思います。
CCCDはあまりにも簡単にコピーできますし、P2PではCCCDでリリースされた
MP3ファイルもたくさん流れていますから、CCCDでリリースされたことで
音楽を「違法コピー」で楽しんできた人にはほとんど影響はないでしょう。

そもそも「一枚岩」になることが難しい問題ですし、消費者はアーティストを
人質として取られている以上、消費者とレコード会社が対等な関係になることは
ないでしょう。また、音楽はあまたあるエンターテイメントの中の1つでしかない
(しかも、エンターテイメント業界の中で相対的に価値が落ちている)現状を
みるに、「消費者すべてが問題意識を共有できるような重大な問題」には絶対に
ならないとも思います。

そうなると、ある意味八方ふさがりではあるんですが。結局CCCDに反対を
表明するには(レコード会社が別の選択肢を提示しない以上)「不買」しか
ないんじゃないかと僕は思いますね。もちろん、不買をほかの人に押しつけ
ようとは思いませんよ。その人その人の音楽への関わり方の問題なんだと思います。

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