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雑談スレッド
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378 名前:小倉秀夫 2004/04/05 02:08
金子さんへ

>CDの値段についてはおっしゃる通りかもしれません。おそらくそのほとんど
>の原因は再販制度のせいでしょう。しかしその高いCDの利益の中から、その
>分高い印税がミュージシャンに支払われているかと言うと、そんなことはあ
>りません。

結局のところ、消費者が支払ったお金がアーティストのところに流れるまでの間に、多くの中間者に搾取されることに大きな問題があるわけではないですか?結局のところ、アーティストをリスペクトしていないのは「音楽業界」の人間であって、音楽ファンではないわけです。でも、中抜きする「強者」には文句が言えないから、音楽ファンに「まだリスペクトが足りない」と不満を垂れてみせる。それでは、アーティストの待遇はよくならないでしょうね。

カシオペアの向谷実氏の話が出てきましたが、向谷氏は、iTMSなんてものが始まるずっと前に、といいますか、WinMX等が広く流通する遥か前に、1曲約100円で音楽配信サービスを開始する計画を立てたことがありましたね。しかし、レコード会社がこぞってこの計画に反対し、この計画を頓挫させました。そして、レコード会社は、まるで向谷氏の計画を潰した言い訳をするかのように、1曲約300円という消費者が受け入れるとは思えない価格設定かつ使い勝手の配信サービスを開始しました。その結果どうなったかというのは皆様ご存じのとおりです。

このとき、アーティストサイドは、あっさり向谷氏を見殺しにし、何ら援護射撃をしなかったことは記憶に新しいです。折角、中間搾取を相当減らせるチャンスだったのに、ほとんどのアーティストはみすみすこれを見送ったのです。

鈴木あみ騒動のときだって、アーティストたちはアーティストの地位を向上させるために鈴木あみ側の擁護に回るということをしてこなかったわけですけどね。私は、アーティストたちがアーティストの地位を向上させるつもりがあるのならば、あのときにアーティストたちは彼女を支援すべきだったと思いますけどね。音楽業界に楯を突くと業界から干されてしまうし、そうなってしまうとアーティスト仲間からも何の支援も得られないということでは、いつまで経っても、アーティストの地位は向上せず、中間搾取を押さえることができないことになります。

テレビ局での音楽使用料が安いことをもって「日本の社会全体がアーティストの社会的地位、作品の価値を欧米に比べて非常に低く見ている」なんていわれても、我々はとまどうばかりですね。日本のテレビ局関係者が、「アーティストの社会的地位、作品の価値を欧米に比べて非常に低く見ている」だけの話です。日本の社会全体に拡張できる話ではありません。大々的な新聞広告料を支払って一般消費者を不快にさせる資金と暇があったら、放送局との契約を有利に改訂できるように、アーティストが団結して闘争するのが筋だと思います。

また、新津章夫氏の件ですが、一般受けしない芸術家が芸術活動だけでは食べて行かれないことは、普遍的な現象です。学術分野(特に文系の分野)では、学術活動だけでは食べて行かれないのが標準ですから、相当の天才でも、大学等の教員の地位に付くなどして食い扶持を得ています。で、結局、アーティストたちは、新津氏が天才ギタリストでありかつ一般受けしていないということを知りながら、救いの手をさしのべることもなく見殺しにしたということはわかりましたが、そのことをもって「日本人の芸術に対する文化的レベルが、まだその程度なんだ」とか「もし新津氏がヨーロッパ人かアメリカ人なら、こんなことにはならなかったのではないでしょうか?」とかいわれたって困ってしまいます。大衆が、自分の好みに合わない芸術にお金を支払わないなんて、欧米でも当たり前の話でしょう?

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