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レス数が1000を超えているので、これ以上投稿できません。
225 名前:henya 2003/12/20 20:58
本間忠良・元公正取引委員会委員のサイトにパブリック・コメント提出時の
アドバイスが掲載されました。そんなに難しく考えなくても出来そうでございましょう?

http://www013.upp.so-net.ne.jp/tadhomma/AnarchoMusic.htm#46.825

--引用開始--

パブリック・コメントの書き方について、官僚体験者としていくつか気がついたことを書いておこう。

1. 「2003年12月9日文化審議会報告書に対するコメント」と明示すること。
2. 先にも書いたが、タイトルとターゲットは「『日本販売禁止レコード』の還流防止措置」だ。
 官僚的に考えると「レコード(CD)輸入権」はもう過去の争点だということになる。
3. 箇条書きにしたほうがいい。担当官はコメントをバラバラにして争点ごとにまとめるからだ。
4. あまり法律論に深入りしないほうがいい。官僚は自分が法律の専門家だと思っているので、
 侮辱されたように感じるだろうし、論争してもどうせ水掛け論になるからだ。むしろ生活者の
 実感が尊ばれる。
5. ひとりで同じコメントを何通も出すの(水増し票)はよくない(業界は女房子供の名前まで
 使ってやってくるかもしれないな−−著作物再販のときのように)。担当官は必ず名寄せをする。
 もっとも、ちがう内容でなら何回出してもかまわない(とくにすでに「輸入権」で出した人は
 「『日本販売禁止レコード』の還流防止措置」と訂正しておいたほうがいい)。
6. 偽名やペンネームはぜったい不可。「無職」でも恥ずかしがることはない。自由人なのだ。

 ご参考まで、私が書こうと思っているコメントのレジュメを下記しよう。

1. 輸入盤が入らなくなるのは困る。輸入盤コーナーで1枚1枚みて掘出物を探す−−私の
 至福の時が失われる。同じ曲でも国内プレス盤よりずっと安い。国内でライセンス生産している
 曲は、世界で制作された曲のほんの一部にすぎない(Amazonでも同じこと−−返品や廃盤が
 早すぎ−−レコード業界の構造のほうに問題がある)。同じ曲で輸入盤は正規規格なのに、
 国内プレス盤はCCCDという欠陥規格しかないことがある。レコード業界は「輸入は止めない」と
 言っているらしいが、全く信用できない。業者間でそんな申し合わせをしたら独禁法違反だと
 公取委が言っている。
2. 東アジアでのライセンス生産盤を、現地で安売りして日本への還流を禁止すること−−さらに
 そのとばっちりで現地のヒット曲(最近いいのがある)の輸入も止まってしまうこと−−は、とりも
 なおさず東アジア諸国間の文化交流をさまたげることになる。韓国がJポップ禁輸を解除すると
 いうのに・・。これから東アジア共同体を作ろうとしているときに、文化面での市場分割−−
 鎖国政策は歴史的な逆行だ。
3. 業界(報告書)は、東アジアでのライセンス生産盤が日本へ還流するとアーティストが困ると
 いうが、そんなことはない。CDが安ければ、私たちはもっともっと買う。ほしいCDがあっても、
 ほかの娯楽とくらべて高いから買わないでいるうちに、だんだん音楽熱が冷めてくる自分を
 感じている。
4. 業界(報告書)は、CDの還流防止を米欧がやっているというが、そもそも米欧でのCDの
 値段は安いので、日本がまねをする理由にはならない。とくにEUは域内(5月から25か国)では
 自由流通なので、各国の輸入権もEUの譲渡権ディレクティブも、共同体内の結束を固める
 ために使われているので、アジアから断絶して閉じこもろうという日本の『日本販売禁止
 レコード』の還流防止措置は、FTA時代に逆行する狂気の沙汰というほかはない。
5. 業界(報告書)は、日本だけが持っているレコード再販制は本件と関係ないといっているが、
 法律的にはともかく(キャリアの役人は法律職が大部分で、経済が分かっていない)、
 経済的には密接不可分である。両方ともやめるべきだ。

 書籍の貸与権についても思いついたことを書いておこう。

1. コミックは好きだが、レンタルがなくなったらそのぶん買うとは思わない。いい機会なので
 コミックを卒業しよう。といって文芸書を読むわけではない。書物離れだ。楽しみはほかに
 いくらでもある。なんでも著作権でガチガチ守ると、お客はどんどん離れていく。
2. 貸本は江戸時代からある古いビジネスだ。江戸町人文芸は貸本の産物だ。貸本業は時代に
 よって業況の消長はあっても、日本の出版文化の歴史的な基盤のひとつになっている。
 文化政策は継続性が重要なので、その時々の矮小な利害や思いつきで変えてはいけない。
3. 日本のすぐれた漫画家や劇画家はみんな1950年代の貸本文化の中から生まれたのだ。
 貸与権の強行は悪いほうへの文化大革命になる可能性がある。
4. 私は濫読なので、本が天井まで積みあがってしまい、これ以上置くところがない。本を買っても、
 中身がたいしたことがないと、駅のくずかご(最近全然ないが・・)に捨ててしまっている。
 貸本屋や図書館でざっと読んで、再読の価値のあるいい本だけ買って保存する方針に
 切り替えるつもりだ。
5. TRIPS協定の貸与権はデジタル・コピーを前提としたもので、超アナログの書籍などだれも
 考えていなかった。

--引用終了--

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