2005年06月07日(火)

iTunes Music Store日本版、8月に開始

アップル、日本で音楽配信・8月開始(NIKKEI NET)
日経新聞朝刊についにニュースとして掲載。「とくダネ!」でも伝えたとか何とか。この記事では書かれていないが、とくダネ!によれば1曲の価格は150円程度になる模様とのこと。

しかし、意外だったのは曲数。50万〜100万曲ってどうやって集めた(集める)のかね。日本のインディーが結構含まれるとは思うんだけど、それだけじゃ足りないだろうし。洋楽が最初からかなり入っているのかな? 

ネットだとこれだけしか書かれてないけど、紙面にはかなり詳細に書かれている様子。これは以前の「3月開始」報道と違ってかなり具体的に書かれているので、8月開始はまず間違いない感じなんだろう。

これを読む限りポイントは

・1曲150円中心 最大100万曲に
→150円「中心」ということは一律価格ではないということか? 国内の音楽配信でぼったくり価格を付けてる東芝EMIが高かったりするのかね? いずれにせよ「統一」価格でないなら全世界のiTMSのうち初めて統一価格のルールが崩れることになるのかな?


・国内最大の五十万―百万曲程度をそろえる
→国内のインディーズレーベルなどに声がかかっているという話は聞くが、現状日本の著作隣接権状況(プロダクションや事務所が原盤持つケースが多い)を見るに、国内メジャー音源とインディー音源だけで50万〜100万オープン時に揃えるのは難しそうだ。洋楽であれば、本社の裁量で一括的に曲を提供できるので、ワーナー、ユニバーサル当たりの曲が大量に登録されて、それで「曲数を稼ぐ」可能性は高い。


・ソニーミュージック・エンタテインメントなど一部とは条件で合意しておらず
→まぁ、SMEの場合親会社との兼ね合いもあるし、Moraでも中心的な存在ではあるし、エニーミュージックなんてのもあるし、Yahoo!も始めちゃったしで、いろいろなしがらみが多く、そもそもiTMSでディスカウントしなくてもCD販売自体が好調ってこともあるから、他社と比べるとiTMSに当初から乗る理由は少ないわな。実際最初はどれだけ売れるのか様子見で、Moraとかbitmusicの方針も決めるって感じじゃないの?


・現在は欧州、カナダなど十九カ国で展開し、世界累計で四億曲以上を販売した
→3月時点で3億曲突破。現在は4億曲を突破したのだから非常にペースが速まっていることが分かる(これは日経の記者がアップルに確認したのだろうか?)。3カ月で1億曲か! 3月時点の月間ベースで確かMoraと100倍くらい差があったんだけど、今はそれより開いてるかもね。


・配信先進国の米国では作曲家や音楽出版社、演奏家などがCDよりも高い収益配分率を求めて論争が続いている
→iTMSのアーティストへの分配は決して少なくはないのだけど、それでもこういう論争が起きるのだから、CDと同じ分配率でやっている日本では、さらなる論争なりトラブル、楽曲不提供などの問題が起きるのは必至。とはいうものの、「音楽配信は流通が中抜きされたり、ジャケットや盤などの物理コストがないからコストが安く済む」というのも実は違うんじゃねーの?(サーバ維持コストはバカにならないし、楽曲管理コスト、エンコードのコスト・手間などがかなり煩雑で、配信用のマーケティング費用も結構かかる)という問題も出てきており、レコード会社としてはアーティスト側になかなか譲歩しづらい(ただでさえアルバムと違って単価が10〜20分の1程度なわけだからねぇ)部分がある。そういう意味ではこの部分の解決も(日本では特に)難しそうだ。


・国内で楽曲全体を携帯電話向けに有料配信しているのは、KDDI(au)が昨年十一月に始めた「着うたフル」サービスのみ。配信している曲数は二万曲強、一曲あたり三―四百円と、パソコン向けに比べ曲数が少なく価格は高めだ
→au的には今回のiTMSの進出は万々歳だろう。150円でフル楽曲売ってくれれば、着うたフルなり、従来の着うたを「買い叩ける」ようになるからだ。Moraをはじめとした既存の音楽配信の価格が下がるのは当然だが、着うたの価格も下がる可能性は高い。例の公取排除勧告との兼ね合いもあるから、ここの部分(価格だとか、配信業者が増えたりするのとか)は今後一番注目すべきところかもしれない。


・アップルにとって、携帯とどう連動性を持たせるかがポストCD時代で主導権を握り続けるための課題となる
→海外でも携帯との連動は昔から言われているが、比較的慎重なアップル。日本の場合、DRMがしっかりしてるからレコード会社が着うたに楽曲を提供しやすいという面もあるので、このあたりはどうなるのか流動的だ。


日経の記事から分析できるのはこんなところか。というか、結構大事な「DRM」をどうするのかについてはほとんど触れられてないのな。CD-Rやコピー回数とかどうするんだろ。ただ、価格が統一しないとなると、これも日本的な解決(レーベルによって変える)に落ち着くのかねぇ。

まぁそのあたりも含めてもろもろ、アップルの正式発表を待つしかないって感じですかね。

あと、何気に大きなポイントになるのが、今回のiTMS進出でようやく日本のMacユーザーはようやくまともなメジャー音源の音楽配信サービスを利用できるようになるというところ。パイの拡大という意味では、音楽配信的なものへの理解が強いであろうMacユーザーがどれだけ音楽配信の市場を拡大するのか興味はある。

やるからには成功して欲しいね。大成功して日本の音楽業界を変えてもらいたい。

| 音楽配信 | この記事のURI | Posted at 08時48分 |

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