2005年09月06日(火)

圧縮方式が違うと市場の棲み分けが起きる?

ソニーME:iチューンズに楽曲提供へ(MSN-Mainichi INTERACTIVE)
この記事の中で一番ポイントとなるのは以下の部分。

モーラとは「楽曲ファイルの圧縮方法が違うため、競合しない」と説明している

誰に対しての「説明」なのかこの記事だといまいちよく分からないんだけど、記者に対してもアーティストに対してもそうしているのかな。

問題の「圧縮方式が違うと市場が棲み分けされる」ということに関してだが、これは言い訳でもなんでもなくて、認識としては間違っていないと思う。Moraの7月のダウンロード数は45万。iTMS-Jが始まった8月でも50万と伸びている。今年に入ってからちょっとずつ伸びてきたペースをそのまま維持したとも言えるわけで、数字だけ見れば、従来のMoraユーザーがiTMSに移行しなかったと言ってもいいだろう。まだ1月しか経ってはいないけど、とりあえずiTMSはMoraを「食わなかった」わけだ。もちろん正確には移行したユーザーもいたのだろうが、iTMS開始で音楽配信が一般紙やテレビのニュースの注目を集めることで、音楽配信サービスそのものに対する裾野が広がり、店頭でiPodよりウォークマンスティックを店員に勧められて買った人が新たにMoraを利用するようになり、ユーザー数を押し上げた部分もあるのではないか。プラスマイナス両面あって最終的にプラス5万という数字になったということなんじゃないかな。

まだ発表されていないがiTMS-Jの8月のダウンロード数は恐らく800〜1000万曲前後だろう。これは従来のATRAC3中心の音楽配信市場を維持(成長)したまま、その市場の中に新たなチャネルができたということだ。SME的には、iTMS開始でMoraの販売数が大幅に落ち込んだのであればまた違った展開もあったのかもしれないが、iTMSとは別の部分でどうやらMoraも成長していけそうだということがわかったのでiTMSにも提供するという決断になったのかもしれない。

レーベルゲートがここにきて伸ばしているのは春先のウォークマンスティックのプチヒットが大きく影響している。ソニーは新たなウォークマンも今月には投入すると言われているし、その出来次第ではまだまだ伸びる余地もあるだろう。iTMS有利であることに違いはないが(SMEが参加することで体制としては盤石に近くなるはずだ)、それでもMora・ATRAC3自体にもまだまだ可能性があるんじゃないか。そんな感じになってきた。今後は音楽配信や携帯デジタル音楽プレーヤーにどういう付加価値を付けるかっていうサービス競争になるのかもしれない。

| 音楽配信 | この記事のURI | Posted at 13時10分 |

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