2005年10月17日(月)
『オレ流パソコン・IT 用語納得事典』という単行本を書きました
『オレ流パソコン・IT 用語納得事典』という単行本(共著)が明日発売されます。内容的には、ライター陣が商業誌的な規制や配慮を気にせず好きなことを解説するという感じの用語事典ですね。僕は「音楽」のところを担当しました。iPodとかiTMSとかATRAC3とか、ソニーの製品とかMP3とか、Napsterとかパソコンで音楽を楽しむ際に頻出する単語とか、ネットと音楽を語る上で欠かせないキーワードの解説をしてます。
「読み物として楽しめる事典にしたい。自由にかつ、おもしろく書いてくれ」というオーダーだったので、テイストとしては今まで僕が発売したどんな単行本よりも音ハメの文体に近い物になっていると思います。読み返してみると、俺がものすごい性格悪い人みたいだ!
528ページで1974円とページ数的と比較すると、結構オトクな感じになっているので、興味ある方はぜひ。気になる用語を調べるという「事典」として使うのではなく、興味ある分野を最初から最後まで読んでいくというスタイル(読み物ですから!)の方がいいと思います。実際用語をテーマにしたコラム集みたいなもんですよ。
僕の部分はある種「音殺」の細かいアップデート版とも言える内容になっているので、ぜひ買って読んでいただけるとありがたいです。
| オレ流パソコン・IT 用語納得事典 2006年・2007年版 | |
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担当者の人に話を聞いたところによると、Amazonは明日発売だけどもう既に本屋さんの店頭には並んでいるとのこと。
で、今読み返してして気づいたんだけど、原稿書いた「CCCD」の項目が抜け落ちてる!(笑) ゲラの段階で気づけよ俺。しょうがないので下に生原稿掲載しておきます。サンプルのようなものだと思っていただければ……。
●CCCD
コピーコントロールCDの略。音楽CDにはプロテクトが一切かかっておらず、リッピングソフトを使うと、パソコンにほぼ原音と同じクオリティのデジタルコピー(WAVファイル)を作ることができる。作られたWAVファイルには一切プロテクトがかかっておらず、通常のパソコンの操作で簡単に無制限にコピーすることが可能だ。これはそもそも音楽CDの企画が策定された25年前に、パソコンでリッピングしてコピーするという事態を想定していなかったということに原因がある。1997年頃からCD-RドライブやMP3フォーマットが普及したことで状況が大きく変わってしまったのだ。結果として、CD-RやMP3の普及で急速に音楽が消費者の間でパソコンを使ってデジタルコピーされるようになった。
パソコンやCD-Rドライブの普及と符合するかのように日本や世界の音楽業界の売上はどんどん下がっていき、その原因として「パソコンによるデジタルコピーの増加」が挙げられた。そんな流れの中「音楽CDにプロテクトをかけるべきだ」という考えが音楽業界に生まれ、2002年頃からCCCDが登場するようになった。しかし、元々音楽CDは「レッドブック」という厳密な規格が定められており、その部分に手を入れずにコピープロテクトをするのは非常に困難だ。結果として意図的にエラー信号を混入させたり、CDを司る大切な情報であるTOCを書き換えるなどの稚拙な技術を使ったCCCDが市場に蔓延することとなり、パソコンをコピー防止を目的としたCCCDが、通常のミニコンポなどのプレーヤーで正常に再生できないといった問題を引き起こした。日本においても2002年3月にエイベックスが導入したことを皮切りに約半数のメジャーレコード会社がCCCDを導入したが、売上改善には大きな効果がなく、またトラブルも続発したため、2004年秋にエイベックスとSMEが相次いでCCCDからの撤退を表明。現在日本のレコード会社でCCCDを継続販売しているのは東芝EMIのみである。日本ではCCCDは「なかったこと」にされつつあるが、米国では新たな技術を使ったCCCDが登場してきており、音楽業界は常に音楽CDにプロテクトをかけることにやっきになっている。iTunes Music StoreのようにCD-Rにコピーできるくらいユーザビリティーの高い音楽配信サービスが消費者に受けており、iPodに代表される携帯デジタル音楽プレーヤーが急速に普及しているのにもかかわらずだ。このままいくと、CCCDの研究開発そのものが「壮大な無駄遣い」になる可能性も高いが、音楽業界はまだ音楽CDをコントロールする夢を捨てていない。このあたり今後数年は消費者との綱引きが続くだろう。
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