2005年11月11日(金)

Sony BMGのXCP-CCCD問題が大事になりそうな気配

ウイルス:ソニーの音楽CDを悪用、実例が出現(hotwired)

SONY BMG、DRMソフトのrootkit問題で新パッチ、批判は収まらず (ITmedia)

Sony slated over anti-piracy CD(BBC NEWS)
(⇒翻訳

この問題についてはきちんと書かなきゃと思っている内に結構大事になってきてるねー。BBCの記事によるとネット法の専門家であるNick Lockett氏が「イギリスではこのCCCDがコンピュータ不正使用法(Computer Misuse Act)に違反する可能性がある」と述べたそうで。

まぁ単純にrootkit自体は昔からある技術?だし、実際の被害ということを考えれば大騒ぎするほどの問題ではないような気が最初はしてたんだけど、ユーザーが知らない内にセキュリティホール的なものを作ってしまってそれを狙うウイルス(一番上の記事ね)が登場してきたとなると、実害レベルとしても無視できない問題になったような。

ただ、XCPと並ぶ「現在のCCCD技術」であるCDS-300(東芝EMIは「セキュアCD」だとか「フェアフリーダム技術」だとかふざけた名前をつけて問題から目を背けさせようとしてるけど)も、インストールするとPC上でCDリッピングをさせないようにするガードを勝手に埋め込むんだよね。こっちの方は技術的にどうなんだろ? マルウェアとは違う働きなのかな。

あと、Sony系のCCCDというとkey2audioXSっていう次期バージョンが出ていて、これはまぁまぁ良い技術らしいんだけどなんでSony BMGに採用されてないのか、とかいろいろな疑問点はありますな。

そろそろまたCCCD問題について突っ込んだ記事作らないといけないような気がしてきた。何とかしなきゃね。

(追記)
と思ったら。
「rootkit」騒動渦中のSONY BMG、XCP技術採用CDの製造を中止

一時的にやめたものの、まだまだやる気満々のコメント。なんでこんなに愚かなことを繰り返すのかねぇ。その技術が保護しているのは本当に「音楽文化」なのかい? 「アーティストの権利」なのかい? 違うよね。旧態依然とした自分たちのビジネス構造を維持したいだけの技術だもん。アーティスト本人が望んですらいないような「鍵」をかけて、リスナーとアーティストの距離を広げてどうするのよっていう。

(さらに追記)
SONY BMG製CCCDにLAMEのソースコードを盗用した疑い(スラッシュドットジャパン)

こんな「疑惑」も。著作権を守るための技術が著作権(厳密に言えばライセンス?)違反で作られていたという笑えない(笑える?)オチに。

個人的には社員と自称する人が発言したここからの一連のやり取りが興味深い。社員にとっては海外にある関連会社がバカやったくらいの軽い気持ちかもしれないけど、ソニーに対して不満の溜まっている層からすれば、そんなの関係なく「またソニーがバカやってるよ」って印象になっちゃうよね。この件に関して日本のSMEJは何も関連していないわけだけど、なぜか2ちゃんねるだと3年前の秦さんの発言(ごく一部の再生できない人のために、著作権やアーティストの権利をないがしろにするわけにはいかない。より多くの機器で問題なく再生でき、より強力にコピーを防止できる技術が登場すれば、当然そちらに切り替えていくつもりだ)が取り上げられて一緒くたに批判されちゃったりしてるし。この記事を書いたのは他ならぬ俺だったりするので、その点はちょっと複雑ではある。で、それをソニーなら何でも批判したい「一部の人(バカ)」がやってるだけだ、と切り捨てる人も多いと思うんだけど、俺はちょっと違った感覚を持ってて、ここまで極端なソニー叩きではなくとも「なんかソニーってうさんくさいよね」くらいの感じを持ってる人は一般消費者の中に結構な数いるんだろうなと(もちろん、ネットと関わりが深い層っていう条件は付くが)。

基本的に海外の話なので、日本とは違ったところで今後も展開していくのは間違いないんだけど、集団訴訟とかたくさん起きるようなことになると事態はおもしr……大変なことになりそうね。これに関してはSony BMGがやったことであって、当然その決定にはベルテルスマンの判断も多少は関わってるんだろうけど、社名の最初が「Sony」で始まってるから、一般人の意識としては「ソニー」だよなぁ。それはちょっとかわいそうだね、とかいろいろなことを思わなくもないが、まぁ元々が無理筋のコピーガードをCDにかけようとしたからこういう事態を招いたわけで、明らかに自業自得であり、同情の余地はないね。徹底的に叩かれた方がいいと思うよ。

(さらにさらに追記)
この問題って結局「IT業界のプライドと音楽業界の傲慢さの争い」ってのが本質なのかもしれないね。
Microsoftも「駆除」決定――SONY BMGの「rootkit」対策に乗り出す(ITmedia)
職場へのCD持ち込み禁止か--ソニーBMGの「rootkit」CD問題で(CNET Japan)
【元麻布春男の週刊PCホットライン】コピープロテクションCDが招く災い(PC Watch)
FAQ:ソニーBMG製「rootkit」CD問題のおさらい(CNET Japan)
有害なコピー防止技術削除で罪を問われる米著作権法の怪(CNET Japan)

ちなみに一番下の記事の削除するとDMCA違反? という記事は日本でも有効だ(「技術的保護手段の回避」に当たるため)。Sony BMGが投げかけた問題はかなり大きいね。

| CCCD | この記事のURI | Posted at 21時02分 |

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