2005年12月12日(月)

iPodが流行っているように見えるのは東京に住んでるから?

iPod Family(SeaUrchinBlues)

Refererから見つけた興味深いネタ。

田舎では携帯オーディオの浸透は遅いようだ。約一年前,iPodを地元の岡山の人たちに自慢したのだが,驚くなかれ,皆口をそろえて「何それ?」である。東京では石を投げればiPodにぶつかるというくらい,電車に乗れば必ずと言っていいほどiPodを見かけるのだが(特徴的なヘッドホンですぐわかる)。大手の電器屋に行ってもUSBメモリーとiPodが同格で売られていた。東京では携帯オーディオだけでひとつのコーナーが設けられているのに。。。

確かにここ1年くらい電車に乗ると明らかにiPodシリーズで音楽を聴いている若者を見かけることが多くなった(ここで電車例を挙げたのは引用部を受けての話であり、あくまで例示の1つでしかないのに、そこに反応する人が多すぎ(地方は車社会だから云々とか、そういう話ではない)なので、一応フォローしておくと、東京では普通に街歩いてても意識してチェックすればiPodを使っている人間をたくさん見かけることができる)。若者だけじゃなく、普通に街歩いてて40〜50代くらいのおじさんが使っているのも見たことがある。もはや完全にポータブルオーディオはiPod(なり、その他のメーカーの携帯デジタル音楽プレーヤー)に変わったんだなぁとひしひしと感じていたのだが、やはりそれはあらゆる情報が集中する東京ならではの現象なのかも知れない。

実際問題として、物流的に日本はとても優れた国ではあるが、IT系の商品というのは地域によって売れる量の差が大きい。ちょっとハイエンドだったりマニアックな商品は四国では売られなかったりするということが平気であるのだ。単純にそういう商品をきちんと売れる店舗やニーズが田舎にはなかったりするし、利益が出るほど売れるという実績がないからメーカーも大都市圏集中で卸していくという部分もあるのだろう。今はそういう商品もAmazonで1クリックで買えるようになってしまったわけで、そういう意味では田舎のIT商品を扱う店舗の空洞化現象(それこそ、ヤマダ電機とかコジマみたいなところしか成立しないみたいな)というのは加速しているのかもしれない。ネットサービスなんかもそうなんだけど、いろいろなものが東京に集中していることは間違いないのだ。まぁこんなこと改めて言うまでもないんだろうが。

俺が使ってるアクセス解析に訪問者の都道府県を分析する機能が付いていて(といっても、ocnとかそういうapのリモートホストに地名が付けられるやつをデータ化しているだけだから、完全に反映しているわけではないんだけど)、それを見ると大体音ハメを見てる人って約3割が東京の人なのね。次いで神奈川、大阪、愛知、埼玉って感じで続いてるけど、それはどれも10%切っててやっぱり東京に集中してるなぁと。

不完全なデータで状況を言い切るってことは俺もあまりしたくないけど、やっぱりこういう音楽配信みたいなある種ネットの先進的サービスに興味持つような人は、東京に集中するって現象はあるのかもしれない。その上で地方は東京人ほどiPodをありがたがってないのかもね、ということもこういう問題を語る上では考慮しなければならないんだろうと。

こういうのもBCNみたいなところが、きちんと従来のポータブルオーディオなんかも含めて全国都道府県別のデータとか出してくれるといいんだろうけどねぇ。

このあたりの地域による「音楽デジタルデバイド」って、きちんと調査した上で文章化しなきゃいけないなとは思っているんだけど、なかなか難しいのよね。実際のところ、俺東京を出ようと思ったことは今までの人生で一度もないわけで……。むしろ俺こそが東京ブロガーと呼ばれるにふさわしい。なんつて。まぁ32年間東京に住んでて麻布十番とか代官山という場所に足を踏み入れたのは今から3〜4年前なんですが!(東京つっても所詮北区出身ですから!)。真面目な話をすると地方といっても、今度アップルストアができる仙台市街部に住んでるような人といまだにISDNしか来ていないような過疎地域に住んでいる(しかし、音楽やらネットやらのカルチャーに興味がありまくりの)若者では全然環境が違うわけで、一概に「地方」で括るのも難しいってこともあるよね。俺自身は両親が東京の出身ではなく田舎出身なので、小さい頃から田舎というところがどういうところかまったく知らないわけではなく、実際に地方に移動した友人などに話を聞いたりすると「文化消費という点では今はAmazonみたいなネット通販あるから、東京と地方はあまり変わらないね。コンテンツに関していえば東京と地方の差ってライブだの演劇だの、そういう興行が打たれるかどうかの違いぐらいしかないんじゃないの?」というような答えが返ってきて(1人だけじゃなく複数の人間から同じようなことを聞いた)、なるほどそういうものかなぇとか思ったりもしてるわけだけど。もちろん彼らはネットが生活インフラとして活用できるというスキルがあるからこそ、そういう「都市部と田舎のカルチャーデバイドはリアルな興行、イベントくらい」って認識になるのかもしれない。

携帯プレーヤーじゃなくて、東京と地方の「音楽デバイド」の話は以前音ハメにちょろっと書いたことがある(まだ過去ログ復旧できてない)。これに対する反応でdkexさんのブログで言及があった。あと、tomozo3さんにも具体的なお返事を頂いた。これらの記事もこういう話を考えるときの参考になると思う。

結構俺は自分では雑誌の原稿やラジオに出演したときとか、シンポジウムに出たときにこういう「東京と地方の差をきちんと意識した上で考えなきゃいけない。東京にいると見えないことたくさんあるよ」的なことを言ってきたつもりなので(まぁそういうのも東京人の驕り的に見られるのかもしれないが、だとすると当事者じゃないと何も物事語れなくなっちゃうの? みたいな話になってくる)、その意味でもこの記事に対する反応は興味深かった。1個のエントリーだけで過去の文脈とか一切考慮されなかったりするのは、ブログ時代だからしょうがないんだけど、難しいものですね。

| 携帯型プレーヤー | この記事のURI | Posted at 04時03分 |

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