2006年07月23日(日)

今やってる舞台『開放弦』で音楽配信が話題に

昨日渋谷でやっている演出家G2プロデュースの開放弦という舞台を見てきた。俺は主演の大倉孝二のファンで、彼が所属するナイロン100℃の舞台もよく見に行っているのだが、今回は主役ということで期待を膨らませていったら、意外と主役感の薄い役柄で若干残念感があった。(話はよくできていて、面白かったですけどね)。

それはそれとして、この話は「開放弦」という名の通り、ギターや音楽がモチーフになった舞台。劇中、大倉孝二の所属するバンドが、普段のんびり音楽活動やっていたのだが、知らないところで火がついて大金をゲット、そして話は思わぬ方向へ……みたいな流れになっているのだが、そこでCDは1000枚くらいしか刷っていないのに、音楽配信(ダウンロード)で、火がついてミリオンみたいな流れになったのが、おもしろかった。何の説明もしなくても「今時はインターネットでダウンロードなんだよ」ということがこういうお話の中に登場して、それに対してお客さんもきちんと違和感を感じずに納得できていることをみて、「あーもうこういうのも(世の中に存在していることが多くの人に認知されているという意味で)当たり前の世界になりつつあるのね」と思ったわけだ。

余談になるが、実は俺は大倉孝二とナイロン100℃の楽屋でニアミス、というかすれ違ったことがある。当時俺は大学生で打ち込み系ポップのユニットをやっていたのだが、ナイロンの芝居でもらったチラシに「ナゴムレコード復活! デモテープ募集!」という一文を見かけて自分のユニットのデモテープを送ったのだ。その後当時ディストリビュート?を担当する予定だったROADRUNNER RECORDSの人から連絡があり、ナイロンの公演終演後、楽屋でケラさんに会って「頑張ってね」的なことを言われた。そのときにすれ違ったわけだ。すれ違った彼は当たり前だが身長が高くて、なんか難しそうな顔をして、今でも思い出せるようなかっこいいオーラをまとっていた。

結局、ナゴム復活とはいっても、既に演劇に活動の中心を置いていたケラリーノ・サンドロヴィッチは、もろもろの事情があったのか、(かつてのような)「インディーズレーベル」としてのナゴムレコードを復活させることはできなかった。俺も音楽は好きだったし、真剣にプロを目指すことを考えたことがないわけでもなかったが、ライターになりたいと思う気持ちを優先させて、ケラさんにその後連絡を取るようなこともなかった(まぁ、すぐにプロデビューできるほどのデモテープじゃなかったということも自分では分かっているが)。

楽屋を訪れたのは、確か1997年のことだったと思う。奇しくも1997年は俺がライターになった年でもある。大倉くんは俺と1つしか違わないという意味でも、ずっと気になる存在であった。あのときの大倉くんはまだぺーぺーの役者だったが、その後どんどん成長して、今ではテレビドラマでも常連になった。他人事ながら、しかし一ファンとして、彼の活躍はとてもうれしい。

あれから9年が経った。あのときライターの道を選んだことにまったく後悔はない。俺ももっと頑張らないといけない、とも思う。

芝居を見終わったときに、ふとそのような思いがわき上がってきた。やっぱいいよね。音楽でも演劇でも映画でも才能がある人が自分の魂を削って「作品」として昇華させたものを楽しむのは。

| 小ネタ | この記事のURI | Posted at 18時52分 |

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