2006年11月09日(木)

「著作権保護期間の延長問題を考える国民会議」を発足しました&お願い

詳細は下記サイトに書かれております。

著作権保護期間の延長問題を考える国民会議(著作権保護期間の延長問題を考える国民会議 - thinkcopyright.org)

昨日の記者会見は、実に多様なメディアの方々にお越しいただきました。ありがとうございます。ウェブで読める記事を以下羅列しておきます。

クリエイターら、著作権保護期間延長の議論を呼びかける国民会議発足(INTERNET Watch)
「著作権保護期間の延長、議論を尽くせ」――クリエイターや弁護士が団体発足(ITmedia)
「議論尽くさない著作権保護期間の延長にNO」・作家や弁護士らが団体発足(NIKKEI NET:IT-PLUS)
著作権の保護期間延長に慎重論議を 別役実氏ら申し入れ(asahi.com)
著作権保護期間、安易な延長を危惧…国民会議が要望書(YOMIURI ONLINE)
著作権保護で「国民会議」、劇作家らが発足(NIKKEI NET)
著作権保護延長、時間かけて議論を=別役実さんら文化庁に要請(時事ドットコム)
著作権保護期間延長 国民会議が発足 議論求め要望書(Sankei Web)

記者会見開始から終了までを録音したMP3ファイルをthinkcopyright.orgのトップページに置いておきました。こちらのリンクからダウンロードすることもできます。INTERNET Watchの記事は非常によくコメントの詳細がまとまってますが、それでもコメントのさまざまな部分が抜け落ちてしまっているので、この問題に興味があって、お時間がある方はダウンロードして記者会見全部を聴くことをオススメします。1時間弱ですしね。


僕自身は今回世話人として、主に実務担当だったということもあって、会見ではこの問題に対するスタンスを明らかにしませんでした。まぁ思うところはいろいろありますがシンプルに羅列すると。

・著作権保護期間「死後」で計算されるのは、寿命の長さによって不公平が生じるので、「作品」ごとに一律「公表後○年で切れる」というようにした方がいい。個人的には作品の経済性などを考えると、公表後20年程度でパブリックドメインになるのが妥当ではないかと思っている。

・「死後50年」がベルヌ条約との絡みで動かせないというのなら、これ以上のむやみな延長は避けるべき。アメリカは50年から70年にしたあと、さらなる延長を目指している。70年が切れる時期が近づいたらさらに延びる提案がなされるだけだ。つまり、今回の問題は「50年にするか70年にするか」という期間の問題ではなく、「50年にするか永続的著作権にするか」というところに事の本質があると考える。

・健全な「創造のサイクル」を守るには、仏著作権法の「パロディ条項」にみられるように、保護期間内であっても一定の範囲でパロディやオマージュといった手法を使って合法的な創作活動が行える環境を整備すべきだ。

・この問題を考える際にもっとも重要なことは、創作のもっとも上流に位置する「クリエイター」本人たちが、権利を譲渡する著作権者・団体とは無関係な立場で議論に参加しなければならない。


そんな感じです。まぁ、耳障りの良いことだけいって何もしないのもアレなので、近いうちに今まで僕が出した単行本で「もうこりゃ増刷しねーだろうなー」という本は、出版社に絶版にしてもらって青空文庫で読めるようにしようと思ってます。

で、実際にインプレスから昔出した「だからWinMXはやめられない」つー本は、もうインプレス的にも増刷の見込みはないし、書籍は廃棄処分にしよう的な流れになってるらしいんですけど、電子出版のPDF版・携帯電話版が現在も売られているので、書籍はもう流通しなくてもインプレス的に「絶版」という概念にできない、というねじれた状態があるのだとか。結局パブリックドメインにする(俺個人に完全に著作権を戻す)には、インプレスとの契約を解除して、電子書籍の販売を中止しなきゃいけないので、そのあたりの処理が結構面倒みたいです。

つまり、電子書籍というフレキシブルな存在があるために、著者と出版社との契約関係が面倒になる事態が生じているわけで、このあたりはインターネット時代に現在の著作権制度が追いついていないんじゃないか、という1つの典型例と言えるかもしれませんね。

えーと、あと1つ、お願いです。この記事で「映像の生中継になるか音声のみになるかは未定だが、ネットで生中継する」と僕が発言してますが、実はまだ動画の生中継ストリーミングをホスティングしてくれる業者が見つかってません。いや、正確には業者なんてたくさんあるので、そこにしかるべきお金を払ってやればいいんですけど、動画の生中継(しかも、それなりの人をさばけるサーバーのホスティング)となると大体数十万円くらいはかかるんですよね。この国民会議、おかげさまでいろいろな「後援」団体は付きそうな気配なのですが、後援といっても金銭的なサポートは(今のところ)一切受けてません。ぶっちゃけ中心メンバーの手弁当持ち出しでやっているので(それに対して不満を言うつもりはもちろんありませんが)、どこか動画生中継用のストリーミングサーバーをボランティアでシンポジウムが行われる12月11日に提供してくれるところがないかなぁと……。一応各方面に当たってはいるのですが、時間がないということもありますし、色好いお返事がもらえるかどうかもわからない状況です。どこか手を挙げてくれるサーバ業者の方、またはそうしたところにつなぎが取れる方はご連絡いただければとてもありがたいです。あと、単純にシンポジウムの規模を考えると人手はいくらあっても困らないので、もし「ボランティアで手伝ってもいいよ」という方がおられましたらinfo@thinkcopyright.orgの方までご一報くださいませ。

| 著作権 | この記事のURI | Posted at 07時53分 |

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