2004年11月16日(火)

日本のメジャーレコード会社がファイル交換ソフトユーザーへの個人訴訟を開始

ファイル交換ソフトを利用した音楽ファイル不正アップロードユーザーの発信者情報開示請求手続き開始
エイベックスなど7社、ファイル交換ソフトユーザーの身元開示請求を開始
レコ協加盟7社、ISP8社へ不正アップロードユーザーの情報開示を請求
レーベルが強力な権利を持つ米国とは違い、日本の場合、権利的にそこまで強力なものを日本のレコード会社は持っておらず、RIAAのような「個人訴訟戦略」は成り立たないのでは、という話を音楽業界の関係者に聞いていたこともあったので今回のこれは正直なところ意外。

ITmediaの記事から引用。

レコード協会では、3月からP2Pソフトを利用しての不正アップロードを行っているユーザーに対してインスタントメッセージによる警告を行っており、今年4月にはその警告数は60万、現在では400万件を突破している。

インスタントメッセージによる警告ということなので、WinMXでの送信可能化権侵害への対抗措置ということなのだろう。
「あなたのUpは違法行為です」レコ協の警告メッセージが60万件を突破

ただ、Winnyなんかではアルバムをzipの無圧縮で固めたものがそこそこ広く出回っている現状があったりするわけで、こっちの方は警告すらできないわけだ。Winnyの方はどうするんだろうね。風の噂レベルだと今月「Winnyユーザー」の逮捕があるんじゃないか、みたいな話も聞くけど……。もし仮に「音楽を共有していたWinnyユーザー」が逮捕されたとしたら、いろいろなことが符号してくるね(といってもホントにこれは噂レベルの話なので、実際に逮捕がなくても俺に文句は言わないでくださいね)。

CCCD廃止の流れの中で、違法ユーザーに対しては毅然とした態度で身元開示要求や訴訟をちらつかせて脅していくというのは、違法コピー対策を考えたときに十分選択肢の1つにはなるだろう。でも、これが唯一無二の「正しい回答」だとはとても思えない。特に、レコード会社に対する消費者からの風当たりが強くなっている今のタイミングでやるのはどうなのよ? という部分もある。レコ協加盟社の中で7社しか参加していないというのも、象徴的だ。

もう1つの興味は、違法なファイル交換ソフトユーザーを突き止めた手段がJASRACが開発したJ-MUSEを使って連携したものなのか、それとも外部業者にアウトソーシングしたデータ(レコ協の調査はそういう違法行為を行っているユーザーのIPアドレスなどを調査する専門の会社にアウトソーシングしているはず。映画なんかは既にそうしている)を使ってやっているのかということ。「ACCSやJASRAC、ISPと連携してやっていく」と書かれているが、それぞれで立場は違うし、法的にもかなり微妙な問題を含んでいるので、実際の今回の請求はプロパガンダ的な意味合いが強い(実際に個人への“多額の”民事訴訟が行われることはない)んじゃないだろうかと思う。

| ファイル交換ソフト | この記事のURI | Posted at 17時11分 |

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