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  • 音楽配信メモの更新は終了しました(2002.1.11〜2014.8.23)。

ナタリーってこうなってたのか 表紙

ナタリーってこうなってたのか

大山卓也 著 / 双葉社

ISBN:978-4575307009 / 版型:18.2×12×1.2cm
ページ数:184ページ / 定価:1080円(税込)

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2005年11月11日(金)

Sony BMGのXCP-CCCD問題が大事になりそうな気配

ウイルス:ソニーの音楽CDを悪用、実例が出現(hotwired)

SONY BMG、DRMソフトのrootkit問題で新パッチ、批判は収まらず (ITmedia)

Sony slated over anti-piracy CD(BBC NEWS)
(⇒翻訳

この問題についてはきちんと書かなきゃと思っている内に結構大事になってきてるねー。BBCの記事によるとネット法の専門家であるNick Lockett氏が「イギリスではこのCCCDがコンピュータ不正使用法(Computer Misuse Act)に違反する可能性がある」と述べたそうで。

まぁ単純にrootkit自体は昔からある技術?だし、実際の被害ということを考えれば大騒ぎするほどの問題ではないような気が最初はしてたんだけど、ユーザーが知らない内にセキュリティホール的なものを作ってしまってそれを狙うウイルス(一番上の記事ね)が登場してきたとなると、実害レベルとしても無視できない問題になったような。

ただ、XCPと並ぶ「現在のCCCD技術」であるCDS-300(東芝EMIは「セキュアCD」だとか「フェアフリーダム技術」だとかふざけた名前をつけて問題から目を背けさせようとしてるけど)も、インストールするとPC上でCDリッピングをさせないようにするガードを勝手に埋め込むんだよね。こっちの方は技術的にどうなんだろ? マルウェアとは違う働きなのかな。

あと、Sony系のCCCDというとkey2audioXSっていう次期バージョンが出ていて、これはまぁまぁ良い技術らしいんだけどなんでSony BMGに採用されてないのか、とかいろいろな疑問点はありますな。

そろそろまたCCCD問題について突っ込んだ記事作らないといけないような気がしてきた。何とかしなきゃね。

(追記)
と思ったら。
「rootkit」騒動渦中のSONY BMG、XCP技術採用CDの製造を中止

一時的にやめたものの、まだまだやる気満々のコメント。なんでこんなに愚かなことを繰り返すのかねぇ。その技術が保護しているのは本当に「音楽文化」なのかい? 「アーティストの権利」なのかい? 違うよね。旧態依然とした自分たちのビジネス構造を維持したいだけの技術だもん。アーティスト本人が望んですらいないような「鍵」をかけて、リスナーとアーティストの距離を広げてどうするのよっていう。

(さらに追記)
SONY BMG製CCCDにLAMEのソースコードを盗用した疑い(スラッシュドットジャパン)

こんな「疑惑」も。著作権を守るための技術が著作権(厳密に言えばライセンス?)違反で作られていたという笑えない(笑える?)オチに。

個人的には社員と自称する人が発言したここからの一連のやり取りが興味深い。社員にとっては海外にある関連会社がバカやったくらいの軽い気持ちかもしれないけど、ソニーに対して不満の溜まっている層からすれば、そんなの関係なく「またソニーがバカやってるよ」って印象になっちゃうよね。この件に関して日本のSMEJは何も関連していないわけだけど、なぜか2ちゃんねるだと3年前の秦さんの発言(ごく一部の再生できない人のために、著作権やアーティストの権利をないがしろにするわけにはいかない。より多くの機器で問題なく再生でき、より強力にコピーを防止できる技術が登場すれば、当然そちらに切り替えていくつもりだ)が取り上げられて一緒くたに批判されちゃったりしてるし。この記事を書いたのは他ならぬ俺だったりするので、その点はちょっと複雑ではある。で、それをソニーなら何でも批判したい「一部の人(バカ)」がやってるだけだ、と切り捨てる人も多いと思うんだけど、俺はちょっと違った感覚を持ってて、ここまで極端なソニー叩きではなくとも「なんかソニーってうさんくさいよね」くらいの感じを持ってる人は一般消費者の中に結構な数いるんだろうなと(もちろん、ネットと関わりが深い層っていう条件は付くが)。

基本的に海外の話なので、日本とは違ったところで今後も展開していくのは間違いないんだけど、集団訴訟とかたくさん起きるようなことになると事態はおもしr……大変なことになりそうね。これに関してはSony BMGがやったことであって、当然その決定にはベルテルスマンの判断も多少は関わってるんだろうけど、社名の最初が「Sony」で始まってるから、一般人の意識としては「ソニー」だよなぁ。それはちょっとかわいそうだね、とかいろいろなことを思わなくもないが、まぁ元々が無理筋のコピーガードをCDにかけようとしたからこういう事態を招いたわけで、明らかに自業自得であり、同情の余地はないね。徹底的に叩かれた方がいいと思うよ。

(さらにさらに追記)
この問題って結局「IT業界のプライドと音楽業界の傲慢さの争い」ってのが本質なのかもしれないね。
Microsoftも「駆除」決定――SONY BMGの「rootkit」対策に乗り出す(ITmedia)
職場へのCD持ち込み禁止か--ソニーBMGの「rootkit」CD問題で(CNET Japan)
【元麻布春男の週刊PCホットライン】コピープロテクションCDが招く災い(PC Watch)
FAQ:ソニーBMG製「rootkit」CD問題のおさらい(CNET Japan)
有害なコピー防止技術削除で罪を問われる米著作権法の怪(CNET Japan)

ちなみに一番下の記事の削除するとDMCA違反? という記事は日本でも有効だ(「技術的保護手段の回避」に当たるため)。Sony BMGが投げかけた問題はかなり大きいね。

| CCCD | この記事のURI | Posted at 21時02分 |

2005年10月30日(日)

告知2つ

(1)JASRACのシンポジウムでパネラーとして出演します
詳細はこちら

パネルディスカッション
[テーマ:新たなコンテンツビジネスと権利情報のあり方]
○ コーディネーター
東京大学法学部・大学院法学政治学研究科 教授 大渕 哲也 氏

○ パネリスト
株式会社テレビ朝日編成制作局ライツ推進部長
(社団法人日本民間放送連盟IPR専門部会委員) 高橋 英夫 氏
株式会社電通プロジェクト・プロデュース局文化プロジェクト部主管 斎藤 ようこ 氏
IT・音楽ジャーナリスト 津田 大介 氏
社団法人日本音楽著作権協会 常任理事 菅原 瑞夫

昨年も出させていただいたJASRACシンポジウムでいろいろしゃべります。Podcastingの音楽ライセンスが整っていないことの問題点とか、個人flashで音楽を使うための許諾システムが存在しないことの問題点とかそのあたりの話を利用者・消費者の立場からしてこようかと。


(2)ホームエンターテイメント産業展のシンポジウムでパネラーとして出演します
詳細はこちら

8月にスタートしたアップルiTunesのサービス開始によって我が国の音楽配信も本格化すると言われる。はたして欧米のようにネット配信が席巻するのかどうか。ユーザーの実態調査データを踏まえて業界トップによる討議を行う。

第1部「音楽配信の現状とショップの対応」(12:00〜13:30)
第2部「音楽流通の行方 配信とパッケージの今後」(13:30〜15:00)

◆パネリスト:
(社)日本レコード協会 会長 佐藤 修 氏
(株)ドリーミュージック 取締役 上田 正勝 氏、
(株)イケヤ 代表取締役 池谷 貞悟 氏
ライター/IT・音楽ジャーナリスト 津田 大介 氏

◆モデレーター:音楽評論家 富澤 一誠 氏

こちらは音楽配信系のセミナーですね。パッケージ系の方が多いので、配信のネガティブな面が語られることも多いので、できるだけ意識してポジティブな話をしたいと思っています。

| お知らせ | この記事のURI | Posted at 04時26分 |

2005年10月25日(火)

2ちゃんねるVIP板が浜崎あゆみに「インスパイヤ」された曲を公開

「avexにインスパイヤされて曲を作ろう。」スレ 製作曲 配布所
2ch ニュース速報VIP Presents. Ayumi Hanasaki INSPIRE

(追記&訂正)
トラバもらって気づいたけど、これについては浜崎あゆみの歌を編集しているわけではないのね。声似てるから本人だと思った。うはー、失礼しました。さすがに「曲について」の説明には目を通してはいるんだけど「カラオケ板の有志」ってところを見逃してましたわ。「ぱくりんぼ」も同様で意図的に似せて作ってるのね。いやーよくできてるわこれ。いろんな意味ですげえ。ま、著作権の存在するアリ物の素材を取り出していようと、自分たちで似た声の人を連れてきても、書きたかったことについての趣旨は変わらないので文章はそのままにしておきます。文章の後段で「創造性とは別の部分で職能的価値が生まれてる」って書いてるけど、俺が言いたいのはまさにそういうことだったりするので。まぁ素朴に創作に向かわせるモチベーションがAVEX憎しとかバカにしようみたいなネガティブなものじゃなくて、その労力をもちっとポジティブな方向に昇華させた方がベターなんじゃないの? と思わなくもないことは事実だけど。ただ、こういうのはネガとかポジとかそういう話じゃなくて「単におもしろいからやってるだけ」って人も多そうだしなぁ。よく考えたら俺も高校〜浪人時代に4chのカセットMTR買って一人でシコシコ宅録で、こういう「インスパイヤ」みたいなお遊び的曲を作って他人に聴かせたりしてたけど(聴かされた方は良い迷惑ですね!)、今は見知らぬ人同士が簡単にコラボできる回路がネットにあるんだよね。いい時代、というかすごい時代だ。

で、歌い方や声なんかもこうして意図的に似せて(ま、これは「編集」というより要素だけ抜き出して「再構築」とも言えるかもしれんけど)リスナーをニヤっとさせる手法は、まさに今までの音楽業界における「クレジットされない音楽の引用」的な要素と密接にからんでいる(根っこは同じだ)と俺は思うので、そういう部分を表面化させたという意味でも、2ちゃんねる内からこういう動きが出てきたのは興味深いね。

       ◇     ◇     ◇     ◇

意趣返しとしてはやり過ぎの感もあるけどよくできてる。こういうのが頭でっかちなクリエイティブ・コモンズコミュニティからあまり出てこなくて、2ちゃんねるから出てくるのが日本的だなぁとも思う。

たとえ金にならなくても(金とは無縁の部分だからこそ)、こういう創作意欲というのはネットにごろごろ転がっていて、それに対する賛同があるというのは興味深い現象だ。もちろんそういう事例はプロ・アマ問わずあるものだけど、ネットにたくさんいるアマチュアの場合、匿名であって結果としてコラボになっているケースが多いというのが1つの傾向ではないかと。

創作動機が単純に匿名の人たちから「おもしろい」と評価されたり、ふだんあまり褒められることのない職人・専門的技能を評価してもらいたかったり、単純に流行っているネットの空気に乗っかりたかったりといった、ある種副次的なものであったりすることを「ヨコシマだ」と思う人はいるかもしれない。だが、「コンテンツそのものがコミュニケーションになる」という流れ、いや「コミュニケーションがコンテンツ化する」のでもどっちでもいいんだけど、それがネットの今の空気として醸造されているなら、プロの側にいる人がそれを「読んで」おくことにはそれなりの意味があり、うかつにバカにしたりすると手痛いしっぺ返しを食らってしまうのではないか。

そして、功名心とは若干異なる(彼らは認められたいのか、つながりたいのか。そんなことを問いかけたり規定すること自体に意味があるのか)動機によって作られたコンテンツ(そしてそれは外野から見たときにモチベーションだけでドライブされたコンテンツであるようにも思える)は、2ちゃんねるの文法で届けられた場合、「出る杭」にはならず、匿名の状態で公開される。これがネットコンテンツの未来を考えたときに良いのか悪いのかって問題もあり、これもいずれは考えなきゃいけないだろう(こうやって作られたものが素人のつまらない作品で、プロの側から見たときに全部ばさっと切り捨てられるようなものだったら話は早いのだが、最近はそうでもなくなってきており、また、創造性とは別の部分で職能的価値が発生しているという点も考慮すべきポイントだ)。

そして、何度書き直しても我ながら読みづらい。そして風呂敷は広がっていくばかりでどうにもならないが、あえて読みづらいままにしておこう。

要はこういうイリーガルアート(欧米のイリーガルアートに比べて、単にエイベックスをバカにしたいだけで、志が低いんじゃないの? といぶかしく思う向きもいるかもしれないが、これがイリーガルアートの日本流スタイルなのだという考え方もできなくもない)ものが出てきたときに、「笑って許せる」寛容さがここ数年の音楽業界に欠けていたのではないか、という話である(いや、そんな話だったか? まぁいいや)。ともかく、そういう寛容さがなかったから、今レコード会社(音楽業界)が、2ちゃんねるのみならず、ネットの人たちから「抵抗勢力」的に思われているのではないか、ということだ。ブランド化の逆現象みたいな。

のまネコ問題にしろ、先頃の音速ライン問題にしろ、プロセスさえ間違えなければ「美談」に仕立て上げることができた話なのになぁと俺なんかは素朴に思うけど、そういう考え自体がずれてるのかもね。それくらい今のエイベックスやソニー(これはグループ全体にだろうけど)に対する悪印象は強いような気もする。まぁエイベックスは良い意味でも悪い意味でもネットに対して(ネットに限らず音楽業界全体に対しても)「進取の精神」的なものがあるレコード会社なんだけど、誤解を恐れずにいえばそのやり口がDQNっぽいんだよね。そこも嫌われる原因なのかなぁと。ネットでのイメージ作りが下手なのか、そもそもが相容れない存在なのか。はてさて。

もちろん「2ちゃんねる=ネットの意見」であるはずはないし、それが一般音楽リスナーの意見であるはずもないんだけど、ここ1〜2年で急速に重なっている部分が増えているような気がするのも事実。そうなったとき、「作り手」というより「送り手」がかなり難しい判断(というか慎重な判断)を迫られているのだなぁと思う。そんな抽象的な話でお茶を濁しておくよ。パクられた当事者じゃない奴がパクリパクリうるさく言う状況は、間違いなくおもしろいものを生み出さないだろうし。

上記リンク先は4曲目と6曲目の出来が良いと思った。

| 音楽配信 | この記事のURI | Posted at 22時11分 |

2005年10月17日(月)

『オレ流パソコン・IT 用語納得事典』という単行本を書きました

オレ流パソコン・IT 用語納得事典』という単行本(共著)が明日発売されます。内容的には、ライター陣が商業誌的な規制や配慮を気にせず好きなことを解説するという感じの用語事典ですね。僕は「音楽」のところを担当しました。iPodとかiTMSとかATRAC3とか、ソニーの製品とかMP3とか、Napsterとかパソコンで音楽を楽しむ際に頻出する単語とか、ネットと音楽を語る上で欠かせないキーワードの解説をしてます。

「読み物として楽しめる事典にしたい。自由にかつ、おもしろく書いてくれ」というオーダーだったので、テイストとしては今まで僕が発売したどんな単行本よりも音ハメの文体に近い物になっていると思います。読み返してみると、俺がものすごい性格悪い人みたいだ!

528ページで1974円とページ数的と比較すると、結構オトクな感じになっているので、興味ある方はぜひ。気になる用語を調べるという「事典」として使うのではなく、興味ある分野を最初から最後まで読んでいくというスタイル(読み物ですから!)の方がいいと思います。実際用語をテーマにしたコラム集みたいなもんですよ。

僕の部分はある種「音殺」の細かいアップデート版とも言える内容になっているので、ぜひ買って読んでいただけるとありがたいです。

オレ流パソコン・IT 用語納得事典 2006年・2007年版
4774125482パソコンライター14名

技術評論社 2005-10-18
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担当者の人に話を聞いたところによると、Amazonは明日発売だけどもう既に本屋さんの店頭には並んでいるとのこと。

で、今読み返してして気づいたんだけど、原稿書いた「CCCD」の項目が抜け落ちてる!(笑) ゲラの段階で気づけよ俺。しょうがないので下に生原稿掲載しておきます。サンプルのようなものだと思っていただければ……。

●CCCD
コピーコントロールCDの略。音楽CDにはプロテクトが一切かかっておらず、リッピングソフトを使うと、パソコンにほぼ原音と同じクオリティのデジタルコピー(WAVファイル)を作ることができる。作られたWAVファイルには一切プロテクトがかかっておらず、通常のパソコンの操作で簡単に無制限にコピーすることが可能だ。これはそもそも音楽CDの企画が策定された25年前に、パソコンでリッピングしてコピーするという事態を想定していなかったということに原因がある。1997年頃からCD-RドライブやMP3フォーマットが普及したことで状況が大きく変わってしまったのだ。結果として、CD-RやMP3の普及で急速に音楽が消費者の間でパソコンを使ってデジタルコピーされるようになった。

パソコンやCD-Rドライブの普及と符合するかのように日本や世界の音楽業界の売上はどんどん下がっていき、その原因として「パソコンによるデジタルコピーの増加」が挙げられた。そんな流れの中「音楽CDにプロテクトをかけるべきだ」という考えが音楽業界に生まれ、2002年頃からCCCDが登場するようになった。しかし、元々音楽CDは「レッドブック」という厳密な規格が定められており、その部分に手を入れずにコピープロテクトをするのは非常に困難だ。結果として意図的にエラー信号を混入させたり、CDを司る大切な情報であるTOCを書き換えるなどの稚拙な技術を使ったCCCDが市場に蔓延することとなり、パソコンをコピー防止を目的としたCCCDが、通常のミニコンポなどのプレーヤーで正常に再生できないといった問題を引き起こした。日本においても2002年3月にエイベックスが導入したことを皮切りに約半数のメジャーレコード会社がCCCDを導入したが、売上改善には大きな効果がなく、またトラブルも続発したため、2004年秋にエイベックスとSMEが相次いでCCCDからの撤退を表明。現在日本のレコード会社でCCCDを継続販売しているのは東芝EMIのみである。日本ではCCCDは「なかったこと」にされつつあるが、米国では新たな技術を使ったCCCDが登場してきており、音楽業界は常に音楽CDにプロテクトをかけることにやっきになっている。iTunes Music StoreのようにCD-Rにコピーできるくらいユーザビリティーの高い音楽配信サービスが消費者に受けており、iPodに代表される携帯デジタル音楽プレーヤーが急速に普及しているのにもかかわらずだ。このままいくと、CCCDの研究開発そのものが「壮大な無駄遣い」になる可能性も高いが、音楽業界はまだ音楽CDをコントロールする夢を捨てていない。このあたり今後数年は消費者との綱引きが続くだろう。

| お知らせ | この記事のURI | Posted at 10時10分 |

2005年10月15日(土)

『デジタル音楽ファンブック』という単行本が発売されました

共著で執筆に参加した『デジタル音楽ファンブック』という単行本が発売されました。僕は音楽配信を楽しむというパートを書いてます。中身的にはかなり濃い内容の本になっているので、パソコンで音楽を楽しむことが多い人はいろいろ役立つ情報が書かれているかと。興味ある方はぜひ買っていただければと思います。

4883374696デジタル音楽ファンブック
ネオローグ タブロイド


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| お知らせ | この記事のURI | Posted at 10時59分 |

アップルの新iPod&動画販売サービスについての解説記事を書きました

「ビデオiPod」のもたらす衝撃(NIKKEI NET:IT-PLUS)

実際に触ってみましたが、多分新しいiPodは買うと思います。液晶大きくなって表示面積大きくなってるのはいいですね。

コラムで書いてないことをフォローしておくと

・外で動画を見るという習慣は定着するか?
昔からこの疑問ってのは常にあるけど、これは人次第じゃないかな、というのが正直なところ。ただ、移動する手段が日本人の場合都市圏では圧倒的に電車になるので、若干その意味では有利なのかもとは思う。オタの人向けに画質にこだわらず毎日更新されるようなオタビデオPodcastingとか、専門的な内容のビデオPodcastingとかが充実してくるといいかもね。いずれにせよ、あくまでiPodのメイン機能は音楽プレーヤーであり、動画機能は「便利な付加機能」に過ぎない。このあたりは現実的な進化をしてると思う。

・PV販売の映像クリエイターの権利
PVの制作は今はホントにケースバイケースで、もちろんきちんと契約書を交わして映像クリエイターに収入がいったり、出演するアーティストのパブリシティー権が確立してるような例もある。特にこの部分に自覚的なのはやはりSMEで、数年前からPV制作時にこのあたりの契約をきちんと盛り込むようにしているらしい(同社内で今は「PV」という呼び方はせず、社員に「ミュージッククリップ」と呼べ、という指令が出ているのだとか)。現在の状況と5年前の状況はまったく違うし、もちろん、日本と欧米でも状況は違うので、そのあたりは考慮していただけると、という感じ。ミュージックビデオは今のところ洋楽しかないが、いずれ日本のアーティストのものも配信するだろう。方針としては全世界20カ国でやるらしいし。ただ、インディーズ向けにも積極的にアナウンスしていたiTMS(音楽)と異なり、ミュージックビデオの方はアップルの方からまだ積極的に話を持ちかけているということはないみたい。メジャーと調整している段階なんじゃないかな。自前でミュージックビデオ販売サービスをやっているSMEやエイベックスは、簡単に「はいはいおたくのインフラに乗りますよ」って訳にはいかないだろうしね。SMEは日本の中でもっとも自覚的にミュージックビデオを販売している会社だけど、iTMSそのものとの相性が悪すぎるからなぁ。ここでも最後まで「抵抗勢力」になりそうね。

・ドラマや映画の配信
日本の場合、ライブドアショックを経て民放各社がネット配信をするみたいな流れになっているが、今回のiTMSにすぐ飛びつくというところは少ないんじゃないだろうか。このあたりのビジネスを本格化させるにはもうちょっと配信する画質を上げた方がいいと思うんだけど、見逃したドラマの筋さえ終えればいいって人はそんなに画質にこだわるわけじゃないだろうし、実際の消費者の感覚がどうなるのかはちょっと今の段階では読めないかな。アップルは公的には絶対サポートしないだろうけど、PSPがアダルトで密かに盛り上がっているように、アダルトビデオPodcastingとかは可能性あるかもね。

| 携帯型プレーヤー | この記事のURI | Posted at 10時13分 |

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