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ナタリーってこうなってたのか 表紙

ナタリーってこうなってたのか

大山卓也 著 / 双葉社

ISBN:978-4575307009 / 版型:18.2×12×1.2cm
ページ数:184ページ / 定価:1080円(税込)

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2007年10月03日(水)

著作権保護期間延長問題を考えるフォーラム 公開トークイベント vol.5が10月12日に開催されます

著作権保護期間延長問題を考えるフォーラム 公開トークイベント vol.5 シンポジウム「著作権保護期間延長の経済効果 − 事実が語るもの」(仮題)

著作権保護期間延長問題を考えるフォーラムの公開トークイベントの開催が10月12日(金)に決定しました。今回は経済学者の方々が著作権保護期間を延長したときにどれだけの経済効果があるのかということを客観的に分析するというイベントで、これまでと比べて長丁場なイベントになっております。が、それだけに中身も濃く今まで日本ではなかなか出てこなかった貴重なデータがたくさん公開されるイベントになるかと。この問題に興味ある方はかなりおもしろいイベントになるかと思います。

トークセッション vol.5
シンポジウム「著作権保護期間延長の経済効果 − 事実が語るもの」(仮題)

趣旨
著作権保護期間の延長の是非を考えるとき、議論の前提条件として確かめておくべきことがある。著作権保護期間を延長するとどれくらい著作者の収益が増えるだろうか。パブリックドメイン化したときの利益はどれくらいあるのだろうか。保護期間を伸ばすかどうかの二者択一以外の解決方法はないのだろうか。これらの問いは賛成にしろ反対にしろ確かめておくべきことである。そうした問いに対し、できるだけ客観的な資料と論理を踏まえて議論することを試みる。

日時:2007年10月12日(金) 午後4:00〜8:30

第一部 4:00〜5:30 数量分析
  「現状の著作権制度が再創造を妨げるメカニズムの解明 (不完備契約アプローチ)」
    中泉拓也(関東学院大学経済学部 准教授)
  「書籍のライフサイクルの計量分析」
    田中辰雄(慶應義塾大学経済学部 准教授、発起人)
  「保護期間延長は映画創作を刺激したのか」
    中裕樹(慶應義塾大学経済学部)・田中辰雄

第二部 6:00〜8:00 事例分析・制度研究
  「本の滅び方」  丹治吉順(朝日新聞Be編集部)
  「シャーロック・ホームズから考える再創造」
    太下義之(三菱UFJリサーチ&コンサルティング 芸術・文化政策
センター長、発起人)
  「EUの保護期間延長の事情」 酒井麻千子(東京大学大学院 情報学環・学際
情報学府)
  「デジタルはベルヌを超える:無方式から自己登録へ」
    林紘一郎(情報セキュリティ大学院大学 副学長、発起人)

第三部 8:00〜8:30 フリーディスカッション
  「文化の振興のための制度設計」

<総合司会>
生越由美(東京理科大学専門職大学院 教授)

<コメンテーター>
矢崎敬人(工学院大学グローバルエンジニアリング学部 講師)
安念潤司(成蹊大学法務研究科(ロースクール) 教授)
中山一郎(信州大学法科大学院 准教授、発起人)
長岡貞男(一橋大学 イノベーション研究センター教授、センター長)

(以上順不同・敬称略)

※各発表者は、10月以降フォーラムHPにて論文を事前公表する予定です。

場所:慶應義塾大学 Global Studio(三田キャンパス東館6F・約120席)
http://www.keio.ac.jp/access.html
山手線・京浜東北線 田町駅8分
都営浅草線・三田線 三田駅7分
都営大江戸線 赤羽橋駅8分

【入場無料・申込先着順】
※終了後、自由参加の懇親会(有料:3000円前後)を予定。毎回満席の、公開
トーク必修課目です。
申込みはこちらから→ http://thinkcopyright.org/resume_talk05.html

主催:著作権保護期間の延長問題を考えるフォーラム
   慶応義塾大学DMC機構(http://www.dmc.keio.ac.jp/)
   コンテンツ政策研究会(http://contents-policy.net/)
企画:「保護期間延長の経済効果」研究会

まだまだ席に空きはありますが、これまでの傾向で、直前の駆け込みの申し込みが多いので、お申し込みはお早めに!

| 著作権 | この記事のURI | Posted at 15時46分 |

2007年09月26日(水)

私的録音録画小委員会の議論がほぼ決着しました

1回目の私的録音録画小委員会に出たときの感想とか、この問題に対する基本スタンスとかをこのブログに書いていて、今改めてこれを読み直してみると、あんま変わってないというか、ずーっと俺は同じこと言い続けてきたのだなーと思いましたね。このときから「DRMと補償金なら補償金かな。たかだか20億円とかの話だよ?」と書いてるわけでね。

別に審議会における権利者の「詭弁」に乗せられてそういう発想になってるわけじゃないので、そこのところは誤解してもらいたくないというか、俺は前に書いたことの繰り返しになるけどDRM厳しくなって人々がコンテンツに興味失っちゃうような世の中にはしたくないので、そうではない方向で権利者も利用者も納得できるような落としどころを探る努力は必要だろうと思ってるわけです。「別にいいよ。買わなくなるだけだから」って人は、豊かなコンテンツ状況がなくても生きていける人だろうけど、俺はそういう世の中は寂しいし殺伐としてしまうだろうし、ネット的だったり、商業世界とは違うところで生まれるコンテンツには限界もあると思っているので、もうちょっと良いやり方はないものかな、と思っているわけですね。これはそんなにガチガチの権利者の人とも離れた考え方ではないと個人的には思ってるんだけどね。

さて、とにもかくにも1年半に及ぶ長い議論は終わりました。今日の議事ですが、いくつかのメディアが早速記事にしてくれてます。

「法改正後はYouTube見るだけで違法」は誤解、文化庁が見解示す(INTERNET Watch)
「YouTubeの違法コンテンツも見るだけで違法」は誤解だが……(ITmedia)
「無許諾コンテンツのダウンロードは違法」が大勢・文化審議会小委が中間報告(NIKKEI NET:IT-PLUS)

最後ということで、言いたいことは全部言えたし、確認したいことは最低限確認できたので、それはまぁいいかと。個人的にポイントであると思う部分を列記すると……

INTERNET WatchとNIKKEI NETで触れられている日本レコード協会生野氏の発言。

違法サイトなどからのダウンロードを第30条の適用範囲から除外することに反対意見を表明し続けている津田氏は、権利者団体がユーザーに対して、法改正が実施された場合に民事訴訟を行なう意思の有無を確認した。これに対して日本レコード協会の生野秀年氏は、法改正後にはまず啓発活動でユーザーに違法行為であることを伝え、適法サイトであることを示す識別マークを普及させることが優先としたが、悪質なユーザーについては「訴訟しないとはいえない」と回答した。

津田氏は「ストリーミング映像を録画するソフトも普及しており、ダウンロードだけを対象とするのはおかしい」「(送信側を規制する)送信可能化権で十分ではないか」「ユーザーが違法コンテンツをダウンロードしたかどうかを明確に把握できなければ、権利者を装って金を請求する『振り込め詐欺』が現れるのでは」などと発言。法改正は日本のネット利用のあり方に大きな影響を与えるとの懸念を示した。

改正案では刑事罰はなく、違法な著作物を「情を知って(あーこりゃ違法だね、とわかった状態で)」ユーザーがダウンロードしても、それで「逮捕」されるということはありません。ただし、権利者がユーザーの違法ダウンロードと情を知っていたことを証明できれば、民事訴訟の対象にはなる。で、じゃあ日本のレコード会社はそういうことやるのかな、ということで質問したところ生野氏から「訴訟しないとはいえない」という、「(状況によっては)やるつもりはゼロではないですよ」という回答が返ってきたわけだ。参考までに付け加えると、日本レコード協会は2005年にファイル交換ソフトに音楽ファイルアップロードしていたユーザー5人に対して損害賠償請求を行って一人頭平均48万円和解している。まぁシンプルにいえば、レコ協は既に「アップロード」では民事の損害賠償請求した「実績」があるということだ。

常に「実効性」に疑問符が付けられていたこのダウンロード違法化も、ユーザーにとっては民事訴訟というリスク(もちろん、権利者がユーザーが情を知って違法ダウンロードしていたことを証明しなければならないので、かなり難しいという条件はありつつも)が生まれた、ということになる。

もう1つもINTERNET Watchから。

動画共有サイトに公開されている動画について、専用ソフトを使ってダウンロードする行為は「情を知って」録音録画することになるのか質問。これに対しては川瀬氏が、動画共有サイトに違法著作物がアップロードされていることを理解している場合は「情を知って」に該当すると回答。

これは要するにこういった類の市販パソコンソフトや、こういう類のフリーソフト使用することを想定してどうなの? ってことを聞いたわけだけど、YouTubeに上がってるものが明らかに違法だ、と知っていてこういうソフトインストールして使ったらそれは「情を知って」に当たるという判断ですね。今後遵法精神持ってる人は、YouTubeの(違法)動画を落としてiPodやPSPで見るのはほとんど不可能になるということでしょうね。

最後はITmedia。

津田委員はさらに「30条が改正されれば、違法サイトからのダウンロードが違法であるとの啓発活動も活発にされるだろうが、その一方で例えば JASRAC(日本音楽著作権協会)の名前をかたって『おまえは違法サイトからダウンロードしたから金を払え』というような架空請求が増える可能性がある。ユーザーにとって違法サイトかどうかの判断は難しく、架空請求の被害を受ける可能性がある」と懸念を表明した。

これはまさにここに書いた通りで、架空請求って要するにネットのことがよくわかってない人の「後ろめたさ」につけ込んで振り込ませる振り込み詐欺であるわけだよね。で、今まではそういうのは「アダルトサイト」に限定されていたわけで、どっちかというとある程度の成人男性しか対象にならなかったわけだけど、YouTubeぐらい今時普通のネットユーザーなら誰でも見てるわけで(ネットレイティングスの調査だと日本のユーザーは1200万人とか出てたね)、今までのアダルトサイト中心の架空請求とは異なり、男女問わずより多くの人を「対象」にできるという側面が出てくるわけだ。

だって、この法改正通ったらレコード協会は間違いなく新聞の全面広告とかに「違法ファイルをダウンロードすることが違法行為になりました。ダメ!ぜったい!」っていうキャンペーンやるよ。そういう啓発のために適法マークも作るだろうし、この適法マークも違法業者からしたらとても良い騙すための材料になるんじゃないかな。「お前、適法マーク付いてないサイトから、ファイルを違法にダウンロードしただろう。訴えられたくなかったら下記口座に振り込め」みたいな自動スクリプトで動くサイト作って、今までより効率よく稼ぎましょうなんて業者も出てくるような気がする。

果たしてレコード会社みたいに一部の音楽著作権者の利益を守るために社会不安につながるような改正しちゃっていいの? っていう根本的な疑問は常にある。

もっと言えば、実効性が薄く、社会不安にもつながるような法改正で、国民の「情報入手の自由(≠表現の自由)」を制限するってことがそもそもおかしい。もちろん、「悪質な違法コピーまで放置しておけ」なんてことは俺も言ってない。特に、組織ぐるみの海賊版コピーの対策は徹底的にやるべきだ(もっとも、日本の小物ユーザー相手にするより、確信犯的アジア諸国やイタリアなんかの海賊版業者を何とかする方が先でしょ? とも思うけど)とは俺も思う。しかし、日本はネット上での海賊版対策を行うために著作権法を改正して世界でもいち早く「送信可能化権」を作ったわけだし、より犯罪者の抑止力となるように、世界でももっとも著作権侵害が厳罰になるよう改正を行っているわけだ。「権利者の保護」という意味では十分やっているのに、利用者に多大な混乱を招く可能性がある「過剰な権利保護」を今一部の業界のために与えることの意味がわからないし、それこそ「公正」という意味で明らかに偏ったおかしな施策だろう。

今日の議事で個人的にもっとも残念だったのは、これまで消費者・ユーザー側に立って発言すべき(してきた)人たちが、示し合わせていたかのごとく、俺以外全員欠席していたことだ。最後くらいなんか後押ししてくれたっていいじゃんっていうね。おかげで大変な四面楚歌の中、ひとりKYを貫きましたよ。ネット世論に迎合しようとかそういうのはまったく俺はないけど、でもこれだけネットでも反対意見があるのに、なんかよくわからない会議でみんな議論したつもりになって、法律が改正されていくってのは気持ち悪いものですね。

とはいうものの、あきらめたり嘆いたりするのはまだ早いわけでね。中日ドラゴンズからまだ優勝の目が消えたわけではないように、物事はまだお膳立てが済んだだけに過ぎないのです。

法制小委から国会の場にこの法案の議論の場を移して野党(今だったら民主党になるね)が、この法案は通す価値がないと判断すれば参議院で潰すことは(理論上)できるわけですよ。だから、民主党に「こういうおかしな法案通すとこれこれこういう懸念があるぞ」ってメールを送るのもいいかもしれないし、今後行われるパブリックコメントで反対するというのも1つの手段だろう。

そういうときの「懸念材料」になるものは、審議会が報道される過程の中でそれなりに出すことができたということは感じている(もちろん、十分ではない、もっとうまくやれたんじゃないかという反省もあるけど)。だからまぁ、なんだ。日本オワタと嘆くより先にこういう改正がおかしいと思うならちょっとずつ行動していくのがいいんじゃないかな、と俺は思うよ。別に「違法ダウンロード厨必死だな」、「ニコニコ厨涙目www」っつー感じの人は放っておけばいいとも思うしね。でも、やっぱり違法厨を排除するのは、著作権法30条の改正ではなく、送信可能化権なりほかの法制でやるべきことが俺は「筋」だと思うけどね。そのあたりを冷静に議論できる人も出てきて欲しいな。

| 著作権 | この記事のURI | Posted at 22時23分 |

2007年07月04日(水)

そろそろMYUTA裁判について一言いっておくか

大きめの仕事が立て続けに大詰めを迎えていて、サイトを更新する暇もないけれど、わたしは元気death!

例のMYUTA裁判、ちゃんとエントリ起こそうかと思ったけど、ブログには書いてる暇もなく、商業媒体で書きましたよ。

今売りの「Mac People」の連載と、10日売りの「INVITATION」誌の連載に原稿書いてます。


早くこういうくだらない裁判がなくなるといいね。本質的にこういう裁判で幸せになる人は誰もいないわけだから。

| 著作権 | この記事のURI | Posted at 18時18分 |

2007年05月29日(火)

著作権保護期間延長問題を考えるフォーラム 公開トークイベントvol.3の詳細が決定しました

著作権保護期間延長問題を考えるフォーラム公開トークイベントvol.3の詳細が決定しました。

著作権保護期間延長問題を考えるフォーラム 公開トークイベント vol.3
「コミケ、2ちゃんねる、はてなセリフと作家と著作権」


●日時:2007年6月15日(金) 午後6:30 - 8:30

●場所:慶應義塾大学三田キャンパス東館6F Global Studio(120席程度)

山手線・京浜東北線 田町駅徒歩8分
都営浅草線・三田線 三田駅徒歩7分
都営大江戸線 赤羽橋駅徒歩8分

●主催:著作権保護期間の延長問題を考えるフォーラム、慶応義塾大学DMC機構、コンテンツ政策研究会

●出演者(50音順)
伊藤剛氏(マンガ評論家)※交渉中
神田敏晶氏(ビデオジャーナリスト)
久保雅一氏(小学館キャラクター事業センター長)※交渉中
白田秀彰氏(法政大学社会学部准教授/発起人)

コーディネーター:
鈴木謙介氏(国際大学グローバル・コミュニケーション・センター研究員/発起人)

申し込みはこちらのページからどうぞ。

メンツ的にもテーマ的にも、かなり刺激的なイベントになること請け合いです。ネットカルチャーの著作権と、著作権保護期間問題とうまくリンクさせて、さまざまな視点から著作権問題を考えることができればと思います。

| 著作権 | この記事のURI | Posted at 10時54分 |

2007年04月05日(木)

ASCII.jpに著作権がらみの話題でコメントをしました

音楽配信のDRMはもともと意味がない(ASCII.jp)

DRMフリー化について。これについてはいくつかのウェブ媒体と紙媒体に原稿書く予定です。


YouTubeから“コピー”できなくなる日(ASCII.jp)

最近の著作権法改悪方針についてのコメント。これこのままほっといたらマジで押し切られるよ。権利者たちは現状のYouTubeが日本では何ともならないので、とにかくYouTubeなんとかしたいという気持ちが強い。それで著作権法を考えなしにヤバい方向に改悪して、そのしわ寄せが全部エンドユーザーにいくというわかりやすい構図がある。

ホントさー、「知財」大事なのはわかったから「著作権」は、ほっといてくれないかな。「文化の発展(利用)」考えたら、明らかにアンバランスになることわかるでしょうよ。

| 著作権 | この記事のURI | Posted at 00時08分 |

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