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雑談スレッド
レス数が1000を超えているので、これ以上投稿できません。
1 名前:OZRIC ★ 2002/10/18 01:02
雑談はこちらにどうぞ。

101 名前:T 2004/03/02 20:54
CCCDをCD-Rにコピーした場合、CCCDの持つ
弊害(オーディオに負担をかける等)も残ってしまうのでしょうか?

102 名前:津田 ★ 2004/03/02 21:50
CD Manipulatorみたいなソフト使って、シングルセッションのCDに
してしまえば、CDS部分はなくなって少なくとも機器への負担は
少なくなりますね。音質に関しては品質の良いCD-Rを使えば、
CCCDよりもCD-Rの方が良いという話もありますね。

103 名前:KK 2004/03/15 07:53
僕はCDはむしろもっと値段を上げるべきだと思ってます。
僕の若い頃はアナログ盤の時代で、とにかくレコードは高かった。

音楽がここまで価値を下げたのは、生産側の問題にあると思ってます。

もしくはJPOPや映像音楽とかは安くてもいいけど、CDは5000円くらいが相場かと。
アーティストが自由に価格を自分の作品に付けてみてはどうでしょう。

104 名前:ash 2004/03/15 12:15
こんな時代にCDの値段を上げたら、それこそもっと売れなくなりますよ。
アナログレコードが高くても売れたのは、当時は他に娯楽が少なくて、
生活の中で音楽が占める地位が高かったからです。
カラオケやゲームや携帯やネットなどの様々な娯楽が氾濫する現在とは
状況が全然違います。
今の中学生が1枚のCDを買うためにお小遣いを貯める姿が想像できますか?
今の中学生にそこまでさせるほどの魅力のあるアーティストがいますか?

ただ、アーティストが自由に価格を付けられるようにするという点は
悪いアイディアではないと思いますけどね。

105 名前:yasu 2004/03/15 12:24
私は103に賛成
売れなくなっても正しい評価がそこに出るはずとみますが。

数売れることが大事ではないはずですから。

106 名前:ナカムラ 2004/03/15 13:57
僕はハイエンドとローエンド、両方のパッケージを用意するのが
いいと思いますね。実際、小説なんかでもハードカバーと文庫本
みたいに同じ作品でも複数のパッケージがあるわけで、1つの
パッケージで全てのリスナーを満足させる必要はないかと。

たとえばDVD-AudioやSACDをハイエンドオーディオ、
ネットワーク配信をローエンドオーディオと位置づけて、
それぞれの方向性で展開していくというのも十分考えられますね。

107 名前:ash 2004/03/15 14:52
>>105
気持ちはよく分かりますが、それは音楽ファンの勝手な理想論だと思います。
CDが売れなくなったら、一番困るのはアーティスト本人ですから。
そりゃ誰だって本当に分かる人にだけ聴いて欲しいとは思っているでしょうけど、
現実問題として、それで生活していけるアーティストなんてほんの一握りしか
いないと思いますよ。

また、CDの価格を上げてCDが売れなくなったら、レコード会社は大量に売れる
有名アーティストしか扱わなくなって、そうなると真っ先に契約を切られるのは
マイナーだけど個性的なアーティストや才能があるのに無名な新人ですよ。
認めたくはありませんが、浜崎あゆみやモー娘やSMAPのCDが売れているお陰で、
自分たちのCDを出すことができるアーティストもたくさんいるんです。

104で書いたように娯楽が多様化してしまった今でも、手軽な値段でCDが
手に入るからこそ、音楽産業はなんとか維持されているんだと思います。
よって、CDの値段を上げるというのは解決策にならないどころか、
今回の輸入権の件と一緒で音楽文化の衰退にすら繋がると思います。
106のように複数の選択肢を用意する方法なら別ですが。

108 名前:qasync 2004/03/15 18:52
僕はある売れないジャンルの中堅アーティストでメジャーでやってるものです。
僕も実は105に賛成する考えです。

自分らでレーベル(レコード会社)を持っているアーティストですら、ひとたび数字が落ちるとレーベルの流通契約がメジャーから切られたり、次作のリリースも困難になるのが今の状況です。

104の通り多様化した現在は、僕にはむしろまだCDは売れすぎのような気がするのです。
大衆向けの音楽であれば安く売るのが良いかも知れませんが、ヘビーリスナー向けの音楽は贅沢品になっていくのかもしれません。
そうしてそれなりの価格で販売しないと情報もアーティストの基盤もどんどん埋もれてしまうのです。

値段を下げても欲しい人しか絶対買わないのが音楽です。
需要と供給とのバランスはリスナーだけの希望ではなくバランスで成り立っていくべきだと思います。

109 名前:qasync 2004/03/15 19:48
それに今の事務所に頼りきったレコード業界の形態では、たとえ浜崎あゆみやモー娘やSMAPのCDが売れても、他の事務所のアーティストの宣伝費に使えることは皆無です。

みんな自分らの予算は自分らで得るしかないのですよ。
コンサートはみんな赤字なのは有名な話だと思いますが、自分らのプロモーションと割りきっているからこそです。
高額な国内のホールをなんとか借りて、高額になるステージ設営の予算をなんとか捻出し、ファンサービスのつもりでギリギリの予算やってます。

そうしてCDでやっと利益を得ています。
それが今の音楽業界なのです。

110 名前:ash@毎度長文ですみません 2004/03/15 21:20
私も音楽業界の末端に関わっているので(ただのレコード店の店員ですが)、
おっしゃることはよく分かりますが、それは音楽業界の体質が問題なのであって、
CDの値段を上げれば解決するという問題ではないと思います。
ここのトップからリンクされていたドン・ヘンリーの記事にもありましたが、
レコード会社の収益が減れば、qasyncさんのようなアーティストこそが
一番被害を受けるのではないでしょうか?
そもそも、レコード会社は私企業で利益を上げるのが目的なんですから、
収益が減ると分かっていて価格を上げることはまずあり得ないと思います。

>値段を下げても欲しい人しか絶対買わないのが音楽です。
気持ちは分かりますが、残念ながらこれは正しくありません。
イギリスではCDの値下げにより売り上げが伸びています。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040217-00000180-reu-ent

もちろん、日本でもこれと同じことが起こるとは断言できませんが、
音楽が産業となってしまった以上、ある程度の市場の原理が働きます。

>たとえ浜崎あゆみやモー娘やSMAPのCDが売れても、他の事務所の
>アーティストの宣伝費に使えることは皆無です。
揚げ足を取るようですが、私は別に宣伝費とは言ってませんが・・・。
例えば、小室哲哉や浜崎あゆみがいなければ、AVEXがavex-CLASSICSや
avex ioのようなレーベルを作ることはできなかったかもしれませんよね?
確かにアーティスト単位でみれば事務所の影響が強いかもしれませんが、
会社単位、あるいは業界全体として見れば、別の側面もあると思います。

111 名前:qasync 2004/03/15 21:59
それは同時にCDの値段を下げれば解決するという問題でもないと思いますよ。
安かろう悪かろうではダメなわけです。

僕の友人が経営しているサンプラー音源のCD専門レーベルは、ごく特定の人しか購入しない商品で、最低一枚1万〜のCDですが、毎年利益は増加を辿っており非常に安定しているわけです。

モームスや浜崎のようにアーティストの事務所が運営するレーベルが圧倒的に成功する時代に、企業系レコード会社をあてにするアーティストはどんどん減っています。自分らでレコード会社は運営し、自分らでビジネスも責任を取るのが当然となりつつあります。

ドンヘンリーの言う事も結局は資本的に、メディアの下にレーベルがあり、その下にアーティストがあるということですが、それと同時にアーティストが自立しないといけないということです。
アメリカはほとんどインディレーベルがメジャーの流通と契約するスタイルです。流通が出来ないとアーティスト活動に支障がでるわけですが、日本は流通はそこまで困難ではありません。現にインディがどんどん成功するようになっています。

値段がただ安いのが良いというのは僕は間違っていると思います。値段を自分らのリスナーのマーケットの体質に応じて決定するのが正しいのではないかということを思うのですよ。

正直企業系のレコード会社などは僕はどうでもいいことだと思っています。
宣伝と称して音楽をちょっとかけるだけで金や版権ばかり要求し、音楽にもあれこれ要望を出してくる、ラジオやテレビに支配される状態にももううんざりです。

112 名前:ash 2004/03/15 23:02
また揚げ足を取るようですが、私はCDの値段を下げるべきだとは
一言も言ってませんが・・・。
私は今の価格を変える必要性は特に感じてませんので。

繰り返しになりますが、私の論点はこの2つだけです。

・CDの価格を上げても今の音楽業界が抱える問題は解決しない。
・そもそも営利企業であるレコード会社が、収益が減ると分かっていて
CDの価格を上げることはあり得ない。

私も音楽産業のインディ化は進むと思いますし、アーティストたちが
自立しなければいけないというのにも同意しますし、アーティストが
自分たちで音楽の価値を決めるべきだという意見には大賛成です。
これらに関しては何ら異論はありません。
それで音楽業界の構造改革を引き起こせるならなおさらです。

選択肢は増えてきているのですから、後はqasyncさんのように企業系の
レコード会社に見切りを付けるか、従来通りのメジャーレーベルで行くかを
それぞれのアーティストが判断して選べばいいと思います。

113 名前:小倉秀夫 2004/03/16 01:33
各顧客がエンターテインメントのために費やせる金額は有限であって、かつ当面急増することは望めない(それどころか、漸減することも予想される)状況の中エンターテインメント産業は生き抜いていかないといけないことは自明の理です。更に、顧客層の年齢構成が低いジャンルにおいては若年層の人口が年々減っていることもまた向かい風となります。

こういう状況の下でまずやるべきことは、高コスト体質を是正することです。しかし、日本のレコード産業はこれが不十分なので、顧客層の間に割高感が生まれてしまいます。レコード輸入権の導入はこの「割高感」に拍車をかけることでしょう。インターネットのおかげで、消費者は、内外価格差をリアルタイムで知ることができますから。

CDを数十万枚単位で売り抜く能力があるアーティストは、同じくCDを数十万枚単位で売り抜く能力がある米国のアーティストと比べて、どこに無駄なお金を使っているのかを検証してみたらいいですね。

コストパフォーマンスの悪い広告費、無駄に金だけかけているPV、自己満足を優先して採算を度外視してしまうライブ、必要以上にスタジオを占有してコストを上昇させるレコーディング等々、いろいろな無駄があるようですね。

要は、業界の有象無象にいいようにコストを押しつけられ、世界一高い価格を消費者に押しつけざるを得なくなっている現状を放置して、消費者に見捨てられるのを座して待つのか、アーティストが有象無象を払いのける知恵と勇気を持つのかという話ですね。

114 名前:i 2004/03/16 01:38
音楽のCDを買って聞くという行為は
音楽を非常に手軽に演奏して楽しむという行為ともいえる(ような気がします)
その時、楽器が意のままに動かないとしたら?
また、楽器での演奏が他の人に聞かせられないとしたら?

115 名前:houseful 2004/03/16 01:47
CDの価格については上げるか下げるかよりも、
その音楽の性格や買う側のことを考えて
柔軟に設定したらどうか、と思っています。
税込みにするとちょっとだけ3000円を超えてしまうような値段を
わざわざ付けて売っている神経がぼくには理解できません。


消費税が3%の時代に税込みでジャスト3000円になるように
決めたと思われる2913円なんていう値段でいまだに発売しているあたりにも
レコード会社の無神経ぶりが伺えませんか?

それとも、なにか流通上の事情があるのか、
あるいはベストセラーになるような音楽を中心に聴いている
(ひと月に10枚も買ったりしない)人たちは気にしないから
構わないとでも考えているのでしょうか?

メジャーかインディーかという点については、
今のメジャーの創造力の減退を見るにつけ
メジャーに見切りを付けて自前でやっていこうとするミュージシャンが増えるのは、必然だろうと思います。

116 名前:ash 2004/03/16 01:50
トップでも紹介されてしまったので、調子に乗ってもう一言(w
しつこいのは百も承知ですが、最後にこれだけ言わせて下さい。

個人的な意見としては、今の日本の音楽文化の多様性はミーハーなファン層と
コアな音楽マニア層の両方を大事にサポートしてきた結果だと思っているので、
私はメジャーレーベルの存在理由を全て否定する気にはなりません。
私自身はマニアックなジャンルの音楽が好きですが、大規模な宣伝を打って
売りまくるドラマの主題歌なども音楽文化としては必要だと思ってますので。
もちろん、現場で実際に見ておられるqasyncさんには違う見方があるでしょうし、
111で書いておられる考え方も一つの考え方としてアリだとは思いますが。

また、田舎のしがないレコード屋の立場から言わせていただけば、CDを作る側は
コアなファンがいてある程度の売り上げがあればそれで十分かもしれませんが、
CDを売る側としては、宣伝費をかけて100万枚売るアーティストも必要なんです。
確かに、店の規模を縮小して特定のジャンルに特化すればそういうアーティストに
頼る必要もなくなりますが、そうすると一つの店で提供できる音楽の幅も
狭くなってしまいます。
ネットなどの新たな流通方式が完全に定着して、レコード店が必要でなくなる
時代が来ればまた別の話ですが、少なくとも今はそれが現実なんです。

以上、長々と駄文を連ねて大変失礼しました。
田舎のレコード屋の戯れ言なので適当に読み飛ばして下さい。

117 名前:津田 ★ 2004/03/16 01:58
>>113
> コストパフォーマンスの悪い広告費、無駄に金だけかけて
> いるPV、自己満足を優先して採算を度外視してしまう
> ライブ、必要以上にスタジオを占有してコストを上昇させる
> レコーディング等々、いろいろな無駄があるようですね。

「コストパフォーマンスの悪い広告費」の点にはまったく同意
ですが、PV、ライブ、レコーディングに関しては音楽が「文化」
であるために必要なものでもあり、それらがあったからこそ
歴史的な「名盤」と呼ばれるものが登場してきた部分もあるの
ではと思っています。それらを「ムダ」の一言で切り捨てて
しまうのは、正論であるなとは思いつつも、音楽オタクとしては
寂しい部分があるわけでして……。

ただ、10年後も語り継がれる名盤を生み出しながら自身は
経営難で潰れてしまったインディーのレコード会社なんかも
ありますから、このあたりは本当に難しい部分だなとも
思います。日本のレコード会社が高コスト体質でそのことが
さまざまな歪みを生じさせていることに対しては全面的に
同意です。結局人減らしだけじゃなく根本的なリストラが
必要なんでしょうね。

118 名前:radioya 2004/03/16 02:13 [URL]
>宣伝と称して音楽をちょっとかけるだけで金や版権ばかり要求し、
>音楽にもあれこれ要望を出してくる、ラジオやテレビに支配される
>状態にももううんざりです。
少なくとも、今のラジオは、音楽を支配できる立場には立っていません。
様々な利権に「支配」されているといっても過言ではないと思います。
今のラジオから、「誰もが口ずさめる音楽」が、果たしてどれだけ
かかっているのでしょうか?

119 名前:yukigesiki 2004/03/16 02:32
音楽業界を俯瞰してみると、販売促進、コスト削減といった企業
努力をまったくしていない業界にみえる。
マクロな日本経済でいえば、ここしばらく国内総生産はほとんど
伸びていない中で、ある分野が成長すれば、別の業界がダメージ
うけるのは当然の話。
音楽は、人にとって娯楽であり、減らせる人は簡単にへらせて、
減らせない人にとっては全く減らせるものである。
今は、通信料というものが個々の経済負担に重くのしかかり、減
らせる人は、この支出をけずって通信費にあてているのが現状で
はないだろうか?音楽バブルがはじけた年は、携帯電話の爆発的
普及、業界成長過程とかなり符合すると思われる。
特に、携帯の着メロを音楽CDの代替にしている人も相当数いる
と考えられる。(着うたといったサービスがはやるのも納得がいく)
普通の業界ならば、ここでコスト削減による低価格化、高級品と
低価格品という販売物の複層化にのりだすのであるが、音楽業界
はそうしなかった。したのは、音楽CDを法政策的に市場価値あるも
のとしている、法技術的産物である著作権法の強化である。
もっとも簡易で他者の不利益を考えない方法にでたのである。

追記
輸入権創設に対して著作権法審査の分科会では識者、消費者
団体は皆反対。賛成したのは業界だけだったという話である。
したがって勢力的にいえば3分の1(単純乱暴)の方の意見が法律
として成立することになる。こんなことがまかり通るのが日本
の立法府の姿である。
また、頒布権強化の意見をもつ学者もいることを合わせて付記して
おく。
日本ほど消費者の利益という視点からの意見が欠如している、重要
視されない先進国家は他にないと思われる。

120 名前:小倉秀夫 2004/03/16 08:22
PVやライブ自体が無駄だというわけではないです。
でも、ライブは赤字で当然、というのは甘えでしょう。チケットが売り切れても赤字になるというのはコストのかけ方を間違っています。
PVにしても、MTVのようなPVを流しまくるメディアが発達していない日本において、高いコストをかける必然性はないですね。どうせ、数えるほどしか使われないのですから(特定の十数秒部分をのぞく)。宇多田でいえば、トラベリングのようにPVにお金をかけようと、サクラドロップのようにかけまいと、CDは売れるのですから。

121 名前:Simon 2004/03/16 09:46 [URL]
>>120
仰る趣旨はよくわかるのですが、一応、イベント屋だったりした経
験から言うと、コンサートは無茶苦茶に金のかかるイベントです。

よほどしょぼいライブにでもしなければ、会場費と機材代とスタッ
フ代だけでもチケット代からではペイしないでしょう。コストの掛
け方を間違っている、と言われてしまうと困ってしまうような最低
限の費用でも、相当な額にのぼります。

会場費、機材レンタル費、スタッフ代どれも非常に高くつきます。
どうやっても減らせない会場費だって、例えば1.5万人クラスのコ
ンサート1日やるのに、仕込み日1日としても1000〜1500万くらい掛
かってしまいますし、機材費も同じくらい掛かってしまったりしま
す。スタッフ代もいくらバイトでも1〜2万/日/人くらいは掛かりま
すからそれだけでも相当ですね。技術スタッフはその何倍もです。

ステージ設営費やら演出費も掛かりますし、ケータリングなどの雑
費を入れていったらとてもじゃないですがチケット代だけではペイ
できません。これに宣伝費が掛かったりしていくので、最終的なコ
ストはかなり膨れていきます。

収入の方にはプレイガイドの利用料なんかも掛かりますし、単純に
チケット代*定員数とはいきません。

日本の場合、人件費が非常に高くつくので、そう簡単にコストを減
らすというわけにはいかないんです。絶対に減らせない部分だけで
も相当な金額になりますから。

警備スタッフ減らして何か事故があったら困りますし、技術スタッ
フをケチったらコンサートがコケるかもしれませんし、仕込みが予
定した間に終わらないかも知れません。そうしたら会場費が余計に
掛かります。

ちょろっと照明がついたり消えたりする、学芸会みたいなコンサー
トを1人1万円のチケットでやるというのであれば、まあペイするか
もしれませんが…。それでお客さんが来るのか、って問題になりま
すね。

当然、コストは減らそうという努力は行われています。現場から離
れて長いので現状は人づてに聞く程度ですが、スタッフを減らした
り、演出をお金が掛からないようにしてみたり、色々な努力がされ
ているようです。

しかし、コンサートを見に来る人の減少もあって、コスト削減が追
い付かないということです。小さい会場なら定員に応じて比例で会
場費が減る、ってわけじゃありませんしね。

よほど有名なミュージシャンで、冠がついたりすれば別ですが、そ
うでなければ、コンサートから上がる収入だけでペイさせるのは難
しいでしょう。チケット代を1人2万円にして、お客さんは同じよう
に入る、というなら話は変わってくるかもしれませんけど。

122 名前:元レコード会社社員 2004/03/16 09:55
コストパフォーマンスの悪い各経費に関しては、そのとおりだと思いますよ。かつて1枚のレコードを作るのに1億円以上を要したアーティストも実在しますから。採算分岐点は100万枚以上。当然その経費はレコード会社負担でした。売れたのでそのレコード会社は倒産しませんでしたが(笑)。

今やそういうことが許される時代ではありませんが、そういうことが当たり前という感覚を持った世代が今のレコード会社を運営しているので、その人達が淘汰されるまで状況は変わらないでしょうね。

個人的には、黒船のように、既存の音楽産業外にある部外者が参入してきて大きな成功を治めないと変化が起きないと感じています。そういう意味では、90年代に貸しレコード業から参入したA社は当初面白かったのですが、成功した後は、既存レコード会社よりも悪いパターンに陥りましたね。やはり、正しい志がない会社は、結局ダメだったということでしょうか。

123 名前:KK 2004/03/16 09:57
日本のホール、スタジオ、高すぎますよね
海外の倍以上でしょう?
スタジオの人に聞いたら、地価と比例するんだとか言ってたですね

今はスタジオはもうほとんどギリギリまで使わないらしいですね
宅録がメインだとか
それでスタジオミュージシャンもみんな廃業らしいです

レコード業界スタッフってあんな薄給でサービス残業だらけで、よくやれるなーと感心しますね
以前サービス残業だらけの会社を訴えたソニーミュージック社員はどうしたんですかね?

消費者からは叩かれまくりで、やっぱなんかひどく不器用な業界に見えますよ

124 名前:Simon 2004/03/16 12:16 [URL]
私変な奴で、イベント屋からマネジメントに片足突っ込んだ(^^;の
ですが、その時に思ったのが「経費掛かりすぎ」ってことでしたね。
というか、なぜあんなに経費掛けてやってこれたんだろう、という
ところでしょうか。

ただ、80年代まではそれでも所有する喜びのある楽曲があっただけ
よかったような気がします。当然、今が皆無とは言いませんが。

A社ってa社ですよね(笑)。ダンス系コンピレーションを作ってた頃
は、カタログ代わりにお世話になってたんですが、オリジナルに手
を出した頃から段々変になってきましたね。とすると、某TK(某に
なってないぞ)の功罪を語るしかなくなるのかな。

短期間で消費される音楽を作るという方法論と、「売る」というこ
とに注力した音楽制作についての「実験」としては、TKのプロデュー
スワークは面白かったし、成功したと思いますが、その方向に業界
が傾いてしまったことによって、後は質の悪い再生産になってしまっ
た上に、消費されるまでの期間がどんどん短くなって、今に至る、
という気がします。

aはそもそも躍進したのが並行輸入と安い音源を買い込んでコンピ
レーションを作るという手法からでしたから、音楽を「作品」とい
うより「商品」として扱う土壌がある気がします。当然、商業音楽
はどこかで「商品」なわけですが、商品として消費サイクルを早め
ることで売り上げを上げよう、という手法は、結局粗悪なものを大
量にばらまく方向にしかいかないんですよね。多様性がなくなって
いく。それではいい「作品」は生まれないでしょう。

結局、いい芸術家が生まれるためには、どうしてもパトロン的育成
が多少なりとも必要になってくると私は思っていて、その意味で、
最近の音楽業界が取っているような「半完成形」のミュージシャン
を連れてきて、広告宣伝手法で売り上げて消費しておしまい、とい
うスタイルはどうやったって悪い方向のスパイラルにしか陥らない
と思ってます。

希望が見えるかな、と思うのは一時全くといっていいほど見なかっ
た、バンドやってる感じの男子女子(笑)がここ数年で再度街に増え
てきた点で、基本はやっぱりバンドからじゃないの? なんて思って
いる懐古趣味な私としては、中身はともかくいい傾向かな、とか思っ
てみたりしています。

とりあえずここまで。

125 名前:Chico 2004/03/16 14:25 [URL]
>>109
>コンサートはみんな赤字なのは有名な話だと思いますが、自分らの
>プロモーションと割りきっているからこそです。
>高額な国内のホールをなんとか借りて、高額になるステージ設営の
>予算をなんとか捻出し、ファンサービスのつもりでギリギリの予算
>でやってます。

>>121
>仰る趣旨はよくわかるのですが、一応、イベント屋だったりした経
>験から言うと、コンサートは無茶苦茶に金のかかるイベントです。

確かにコンサートはしっかりやろうと思えば思うほど金がかかるもの
ですが、最近ではCDの売り上げよりもコンサートの売り上げを重視する
動きがあるのも事実。事務所にとって確実な収入源、「物販」の存在が
あるからです。

こうした所に共通する傾向として、
・バンドは入れない→事前のリハスタ代、ツアー中の人件費など抑える
・1日2回回し→効率良く稼ぐ
・必要最低限のセット
などが挙がります。はっきり言ってしまえばアイドルと演歌ですね。


126 名前:Simon 2004/03/16 19:56 [URL]
>>125
物販のこと書こうかと思ったんですが、長くなるしステージプロダ
クションとは関係ないのでやめてしまいました。音楽活動としての
コンサートに掛けるコストの話題でしたので。

物販に関しては、それで相当儲けるところもありますね。ただ、こ
れもやはり質は落ちてきています。

昔は、ちゃんとしたデザイナーを使って、しっかりしたグッズを作っ
ていた事務所もそれなりにあったのですが、今はいかにそこでコン
サートの赤字を解消するか、ってところに力が入っているらしく、
儲けを大きくするためにロゴプリントしただけみたいなグッズが増
えましたね。

なんか、儲け儲けで世の中狂っていく感じがするのは私だけでしょ
うか…。しがない商売人として悲しいです。

「すべて商売は、売りて喜び、買いて喜ぶようにすべし。
売りて喜び、買いては喜ばざるは道にあらず。」
-- 二宮尊徳

127 名前:Anonymous User 2004/03/16 20:34
>>124
>希望が見えるかな、と思うのは一時全くといっていいほど見なかっ
>た、バンドやってる感じの男子女子(笑)がここ数年で再度街に増え
>てきた点で、基本はやっぱりバンドからじゃないの? なんて思って
>いる懐古趣味な私としては、中身はともかくいい傾向かな、とか思っ
>てみたりしています。

そのような動きに対して、高校生の文化祭バンドからすら使用料を
徴収すると公言している某音楽著作権管理団体の存在が果たして
音楽「文化の発展に寄与」しているのかという話が出てきたりして。

128 名前:十六夜 2004/03/16 22:37 [URL]
http://www.yomiuri.co.jp/net/feature/20040316fe02.htm

レコード業界のお先棒を担ぐ読売の記事です。
記事中、日本レコード協会法務部長の高杉健二さんの

『作詞家・作曲家には、販売価格の一定割合が著作権料として払われますが、逆輸入CDが正規盤の市場を侵食すれば、その分だけ、著作権料も目減りします。』

著作権料と誤魔化さずに、利益と言えばよいのに・・・

129 名前:LOVE MUSIC 2004/03/16 23:30
"SAVE MUSIC"といわずに、"SAVE MUSIC BUSINESS"と言えばいいのに。
あなた方のビジネスをそれほど愛せない、と思った。

130 名前:めたか 2004/03/16 23:38 [URL]
なんだ、こんな面白い話し合いをしていたんですね。

えっと、
CDの値段をもっと柔軟に変えて良いって意見には賛成。
だけど「上げればいい」って意見については・・・

どんな考えで「上げよう」ってのか、によるかなぁって思った。
「この音楽は高級で、高いお金を払ってくれるお金持ちだけ聴いてくれれば良い」って事で作られた音楽なんて、
こっちからゴメンだって思いますけど・・・
(ただ、本とかでは、専門書ほど高いのは確か、ではあるんですね。)

逆輸入問題、だったら中国とかにも「日本と同じ値段で」CDを提供すれば良いんじゃない?
って思う。そうすれば筋は通るでしょ。
「生産にお金がかかるのだから、この値段でないと採算が取れない」ってなら、
外国にも同じ値段で提供すべきでしょう。
外国には安く提供するってのは、自国の消費者をバカにした行為だし、
「ダンピング」っても言えるでしょう。
「ダンピング」を止めれば、輸入権なんて頓珍漢な権利を設定する必要がなくなる訳で・・・
中国とかには
「日本の高級な音楽は、それだけ高いものなんです」って言えば良いじゃん?

131 名前:radioya 2004/03/16 23:40 [URL]
>125
>確かにコンサートはしっかりやろうと思えば思うほど金がかかるもの
>ですが、最近ではCDの売り上げよりもコンサートの売り上げを重視する
>動きがあるのも事実。事務所にとって確実な収入源、「物販」の存在が
>あるからです。

さらに、ちょっとでも売れるアーティストになると、DVDにして
売った時の売り上げも、コンサートの予算に計上されていますから、
実際のチケットの売り上げよりも、お金をかけるわけです。
っていうか、そうしないと見栄えのいいステージは創れません(笑)。

132 名前: 2004/03/16 23:53
>128
普通に製品設計している人間から言わせて頂ければ、
「日本で2500円―3000円するCDが、韓国では
1200円 ―1600円、中国では550円―850円
程度で売られている。」
のであれば、その価格でも利益が出せることの証明なんです。
ライセンス元が直接現地から卸せばもっと廉くできます。
工業製品では既に高付加価値品は国内、廉価品は海外生産が常識です。
それの善し悪しは在りますが、ユーザはバカじゃ無いんですよ。

133 名前:小倉秀夫 2004/03/17 01:22
90年代中盤までの音楽バブル時代ならば、CDで上げた利益を、「見栄えのいいステージ」作りのためにつっこむというのもありだったでしょう。税金に持って行かれるくらいならば景気よく使ってしまえ、その方がファンも喜ぶし、ということですから。

しかし、音楽バブルが崩壊してしまった今、バブル期と同じように、「見栄えのいいステージ」を作るということに拘泥するというのが賢い選択だとは思わないんですよね。もともと、コンサートにおいて、「見栄え」に関する演出って副次的なものでしかないわけですし。そんなものを維持するために肝心のCDが適正価格で販売できなくなっているのであれば、本末転倒ですね。

短期的に収入が急上昇したからといって一度生活水準を上げてしまうと、収入が元に戻ったからといって生活水準を元の水準に戻すのがつらくなるというのは個人破産の原因の一つだったりはするわけですが、音楽業界はそれに近い状態にあるということなのでしょうね。

134 名前:Simon 2004/03/17 07:17 [URL]
>>133
日本のポップコンサートが欧米などに比べて演出過剰気味である、
というのは確かにその通りですが、別にそれがCDの適正価格の販売
を妨げていることにはならないでしょう。コンサートやらなきゃい
けないからCDで稼がなきゃ、ではないのです。

CD、特にアルバムの場合、コンサートツアーはアルバムのプロモー
ションの側面があります。コンサートのためにアルバム買って勉強、
というファンはたくさんいます。ファンはコンサートがなくても、
プロモーションがなくても買うと思っているのだとしたら、それは
余りにも傲慢な考えです。当然、そういうファンもいるのではあり
ますが、少数でしかありません。

音楽が元々、生演奏が基本であることを考えても、コンサートと
CD(媒体)というのは車の両輪であって、複製してばらまくCDやDVD
は、それが現代では主力であるとはいえ、それだけで成り立つもの
ではないと思います。

同時に、生音の迫力や心地好さは、単に音が大きければ成り立つわ
けでもないのです。そこには演出があり、照明があり、そして気に
もしないようなところに色々な配慮があってステージができていま
す。それを知らず知らずのうちに、観客は感じているのです。

「見栄えのいい」ということに対して、受取り方の違いがあるので
はないかと思いますが、別にレーザーびしばし飛ばして、ムービン
グライトバカスカ使って、というステージじゃなかろうと、かなり
お金は掛かるものです。

新人プロモーションのために、300人クラス程度のライブハウスで
ライブするにしたって、場所代だけで30万や50万そこらは掛かりま
す。スタッフも2、30人、技術スタッフも小屋付き以外に4、5人は
要ります。この人件費でギリギリに削っても50万です。

このクラスだと、演出は学芸会よりはマシ、という程度でしょう。
ステージセットなど使えないし。それでも、関連費用含めたら150
万くらいは最低限掛かってしまうんですよ。新人ライブに5000円出
す人はいませんね、多分。

場所代と人件費が劇的に下がりでもしなければ、コンサートがチケッ
ト代だけでペイするようにはならないでしょう。

135 名前:Simon 2004/03/17 09:58 [URL]
もう一つ、コンサートの収入に関してですが、レコード会社と、事
務所と、制作会社の収入はバラバラにして考えないとおかしくなり
ます。

ステージを作るための費用としての収入は、主にチケット代、レコー
ド会社からのプロモーション費、スポンサーがつけばスポンサード
費ということになります。

物販に関しては、事務所の収入になりますが、これがステージ制作
に即回されるわけではありません。当然、ペイしないコンサートで
あれば穴埋めに使われることもあるでしょうが、物販は物販で、ス
テージプロダクションの収入ではありませんね。

ライブの映像化に関しては、そのライブを行うことでの副次収入と
なりますが、レコード会社はそれを見込んだプロモーション費の算
定をしてますから、そこに含まれるわけです。

レコード会社は会場でのアルバムなどの販売で多少利益を上げます
が、これは結局関連収入ですし、レコード会社や事務所と仲のいい
小売店が売る、という場合もありますから額としては極小さく、当
然ながらそれでプロモーション費を賄うわけではありません。

結局、ステージプロダクションとしては、チケット代とプロモーショ
ン費に頼るしかないわけで、先ほど書いたことを考えるとき、コス
ト掛けすぎとか、見た目は副次的と言われても、そうですか、と納
得できませんね。

コンサートでは音が重要、というのは同意しますが、演出があるこ
とでその音が何倍にも意味を持つのであって、これもコンサートの
車の両輪です。ま、意味のない演出過剰のコンサートも沢山ありま
すけれどね。

136 名前:henya 2004/03/17 12:48
>>128-130

先日のTBSラジオ・アクセスバトルトークでこんな意見が出てましたね。

> アーティストを応援する為には国内版を買った方がよい、
> という意見には微妙に反対。国内版の3000円のCDを買って、
> アーティストに入るお金は数十円〜200円程度と聞いてます
> から。
> これって何か変だと思います。
> だったら1500円の逆輸入CDを買って、アーティストには更に
> 直接1000円を渡したいですよ。それでも国内版より安いん
> ですから。


137 名前:vias 2004/03/17 14:13
コンサート等のイベント関係に関しては私は素人なのでよく分からないのですが、
前から少し疑問に思っていることがあります。

The 2004 Rock Rich List
http://www.rollingstone.com/features/featuregen.asp?pid=2804
これはローリングストーン誌が発表した03年度のアメリカのミュージシャンの
収益ランキングなんですが、ベスト50に入ってるミュージシャンの多くは
CDの売り上げよりもツアーで稼いだ金でランクインしているんです。

上位のストーンズやメタリカのように世界規模で活動しているなら分かりますが、
アメリカ国内だけでしかツアーしてないであろうアーティストも入ってます。
もちろん、日本とは人口が違うってのもあると思いますが、それでもコンサートに
かかる費用はそこまで差はないでしょうし、全体的に日本よりチケット代が安いのに、
ツアーだけでここまでの収益があるってことは、日本とはどこが違うのでしょうか?

海外の有名ミュージシャンも日本でのライブはコストパフォーマンスが悪いと言って、
来日に二の足を踏むことが多いそうですし。
121さんのように努力しておられる方がいるのは分かりますが、外部から見ていると
どうしても効率が悪いように思えるのですが・・・。

138 名前:S 2004/03/17 15:38
日本とアメリカの音楽業界を行ったり来たりしているものです。

まず日本のCDの価格ですが、アメリカと比べてもそんなに高いとは感じません。アメリカで新譜を大手レコード小売チェーンで購入する場合、大体が16-19ドルです。1ドル110円として計算すると税込みで約1900円―2250円ですので、日本と比べてそんなに違うとは思いません。

ただしアメリカには再販制はないので、大手電気店(Best Buy等)が客寄せのために新譜CDでも原価ぎりぎり(もしくは原価以下)で売るなど、どこで購入するかによって価格にはかなりの差があります。

しかし当然アメリカでもCDの売り上げはここ数年どんどん落ち込んでいるので、何らかの対処が必要である点では日本と同じ状況です。で、過去3-4年のさまざまな試行錯誤(CCCDなんかもありました)の結果、アメリカのレコード会社のトレンドは「CDの価格を下げる」という方向性に向かっていると思います。

ノラ・ジョーンズがデビューアルバムを出したとき、ソニーが9ドルという価格をつけた事が「低価格CDマーケティング」の発端だったと思います。9ドルというと日本円にしても1000円程度。アーティストの話題性とCDの低価格が相乗効果になり、爆発的に売れました。その後いくつかのレコード会社がアルバムを10ドル以下で発売し、かなりの効果をあげました。V2のホワイトストライプスなんかは、そういう戦略で一気に知名度を上げました。

2003年の夏、最大手のユニバーサルがCDの価格を全体的に2-〜3割下げると発表して各社に衝撃を与えました。他メジャーは現状静観しているようですが、おそらく遅かれ早かれ追随せざるを得なくなるでしょう。もちろん各方面からすごい反発(特に小売から)があるわけですが、ユニバーサルとしてはそうやって生き残ってゆくしかないのだという結論に達したのだと思います。

結局音楽業界といえど「消費者が満足して商品にお金を払う」という資本主義経済に最低限必要な基準をクリアしていないと、長期的に産業として成り立たないわけです。そういう意味では、ユニバーサルの戦略は企業として普通の行為なんですよね。それが衝撃であるという点が、音楽業界の特異さをあらわしていると思いますが。

日本の音楽業界の最大の問題は、やはりリスクをとろうとしない保守性だと思います。CDの横並び的な価格を見てもそれは明らかです。ユーザーの価値観がどんどん変容しているのに、それに見合った新しいビジネスモデルを作るという挑戦をしない。CCCDや輸入権なんかの本質とは外れた部分でどんどん内向きに硬直化してゆく音楽業界を見ると、たしかに暗い気持ちになりますし、おそらくレコード会社にとっても消費者にとっても決して幸せな結果を生むことはないと思います。

日本の音楽業界のもう一つの大きな問題はレンタルCDだと思います。こんなに消費者にとってすばらしく、音楽業界にとって壊滅的なシステムがあるのは先進国では唯一日本だけです。もし自分がJASRAC幹部(もしくはレコード会社幹部)だったら、レンタルCDを禁止する法律を真っ先につくり、再販制を完全撤廃し、レコード会社をまともな競争社会に放り込んであげるようにすると思います。

アメリカのやり方が必ずしも良いというわけではありませんが、とりあえず最初に日本の音楽業界のマーケットが正常な競争のシステムの上に立つということが必要ではないかと思います。そうしなければ、結局アメリカ主導のビジネスモデルを数年遅れて日本が飲み込むという従来のパターンが、これからもずるずると引きずられてゆくのではないでしょうか。

長文すいませんでした!

139 名前:Chico 2004/03/17 15:50 [URL]
>>137
この件に関しては取材経験がないので憶測&一般論になってしまいますが、前提として
・ロックバンド系は安上がり→ツアーメンバーを新たに雇わなくて良い。過剰な演出も不要。
・ヒップホップ系は安上がり→もともとが打ち込み文化、必要なのは本人、DJ、機材ぐらい。
というのはあると思います。ただリンク先に上がっているアーティストの多くは、過去の
印税やプロデュースワークなどでだいぶ下支えされている印象はありますが。

あと、海外ミュージシャンが日本に来たがらない理由として、CDの売り上げにあまり直結
しない(ロックフェスなどでも見て帰るだけで、SXSWに見るような見本市としての機能を
果たしていない)、というのは聞いたことがあります。


140 名前:モーリ 2004/03/17 16:26 [URL]
>>137
僕も音楽業界の部外者なので外しているかもしれませんが、
ツアーの収益を考えるときに何回ライブをやったのかを考えないといけないのでは?

たとえば先のローリングストーン誌の収益チャートで3位に入っているイーグルスですが
Eagles Tour Dates(http://www.eaglesfans.com/2003_tour_help.htm)を見ると
半年間で60ヶ所近くを回っています。アメリカならではの規模だと思います。

これだけの数を回れば、同じ舞台装置や機材を延々使い回して初期投資もペイでき、
一回のライブ当たりの原価もグッと下がってくるのではないでしょうか。

来る日も来る日もライブを続ける「トラヴェリン・バンド」で利益が出る仕組みが
アメリカでは定着しているということも考えられます(このあたりかなり推測で)。

じゃあ、日本でも会場をたくさん回れば利益がでるのか? という疑問が残りますが
そのあたりはどうなんでしょうか?>ツアー関係の方々

141 名前:Simon 2004/03/17 16:57 [URL]

かつてのような価値観の単一志向というのは、情報流通のルートが
増えたことによってほぼ消滅しているわけで、多様化する価値観や
好みに対して、細かく対応せざるを得ない方向に向かっているのは
事実だと思います。

例えばテレビの多チャンネル化、専門局化なんていうのはその方向
で、好きな人がコンテンツに金を払ってでも手に入れる、という方
向性はもう止めようがないでしょう。

となれば、日本の音楽業界が取ってきたような、高コストを掛けて
プロモーションをし、レコーディングをし、プロモートの一環とし
てのコンサートを行い、という形のビジネスモデルというのは、根
本的な変革をせねばならないことは明確です。

メジャーレコード会社が保守的にならざるを得ないのは、前例主義
だけではなく、既得権益としての再販制や音源使い放題(商業用レ
コードの二次使用権)の維持をするためだろうし、そのために政治的
圧力によって利権を守ることが必要になるのだとしたら、市場原理
の荒波に晒されるよりは、既得権の維持に汲々としていた方が楽、っ
てことでしょう。

別に、市場至上主義者ではないので、何でも競争すりゃいいとは思っ
てませんが、ある程度の競争は必要ですし、それが売り手にとって
も買い手にとっても幸せな道だと思います。

私は個人的にはネットラジオをやってるんですが、例えばMOK
Radioで先日触れられたように、金払ってでも自分が好きな音楽を
紹介したい、という需要がある(=ビジネスチャンスでもある)のに、
それに対して冷淡な態度を取り、権利抱え込みにしか興味がない日
本のレコード業界には辟易しています。

つまりは、閉鎖的な旧来通りの世界で、できるだけ自分達の既得権
を守り、新参者を排除するという、ある種の護送船団方式を未だに
取り続けているんですよね。音楽業界ビッグバンもそろそろ必要な
のかも知れません。

ただ、市場原理だけでは成り立たない芸能や文化もありますし、そ
もそも芸能や文化は商業ベースでも弱い部分がありますから、保護
育成のための措置は必要だと思っています。そうでないと、やはり
自らの文化を保つことが難しいところはありますから。

芸能の世界において保護すべきものは伝統芸能だけではなく、もっ
とmodernな芸能に対しても保護育成が必要であると思っていますの
で、純粋芸術だけでなく、俗な文化であったとしても、もっとその
育成のために税金使っていいとも思ってます。アジア文化圏におい
て、欧米文化のフィルタとしての日本文化の存在は重要でもあるし、
国益にも叶うと思っていますから。

こういう保守的な体質をぶっ壊すには、やはり政治体制も含めて変
えないとダメなのかな、と最近は思っていますが…。

142 名前:Isshee 2004/03/17 17:02
最近トルコへの出張が多いのですが、
トルコでは国内のCDは総じて800-1000円で売られています。
ヒットしているものなど500-600円で売られているものもあります。
で、輸入盤は2200-2500円位になっています。ご参考まで。

ところで、レンタルCDに関してですが、日本だけでなくオランダにもあります。
http://www.markt.nl/dyp/85,10,0.htmlのCD-Uitleen Drienerlo, Enschede, NL)
でレンタルレコードから始まったこの仕組みは、店などで試聴ができないから、
借りて良かったら買おう、というニーズも相当あったと思います。
(事実私がそうでした--ちなみに当時私はレコード会社社員でした)
要はバブルでふんぞりかえっていた音楽産業が自己改革を忘れ、
どこかの政治家のような利権争いをしているから、
(消費者ではなく)音楽を聴きたい人から見放されてるんじゃないのかな。

図書館行けばCDの品揃えがレンタルショップより良かったりしますね。

143 名前:Simon 2004/03/17 17:16 [URL]
>>140
私は、ライブツアーの全体像をしっかり掴めるほど本格的にツアー
プロダクションに関わったことはないので、外しているかも知れな
いのですが…。

ツアーにすれば初期コストは分散できるので減ってきます。ただし、
ツアーをやる場合、地域ごとのプロモーターが押さえている会場ス
ケジュールに添って、ツアーを組んでいくのが普通(1年前からスケ
ジュール押さえて予約を取るのは現実的でない)ですから、アメリ
カ的なトラヴェリン・バンドとは多少違ってくるのかな、とは思い
ます。

どこに行ってもそうなのですが、小屋代が高いというのと、人件費
が高いというのはあまり変わらず、下手すると日本の場合はトラン
ポ(運送)にやたら金かかっちゃうんですよね。高速代とかガソリン
代とか運転手代とか。

それと、いわゆる公共の「文化ホール」はそこらに沢山あるんです
が、単なる箱でライブをやれるようになってない箱がやたらあるん
です。所謂公共事業をやるために作ったホールで、「ロックコンサー
トはできません」なんて言われる場合も多々あります。なんのため
のホールなんだか。

個人的に、低予算コンサートの注文が結構あったので、あちこち公
共ホールを回ったのですが、まともに使える公共ホールはごくごく
限られてます。東京であったとしても。

酷いところだと、照明バトンの口はあるのに電源容量がなくて半分
くらいしか吊せない、とか、照明と音響の電源が分離してなくて、
電源車持ってこないと使い物にならないけど電源車入れられる設備
はない、とか、もう多大なる税金の無駄遣いの単なる箱があちこち
にあります。

となると、機材から何から一通り全部持ち込みになりますが、これ
も高いんですよね。レンタルでも。どうも、何もかもが高コスト体
質、という気がしないでもないです。

それでいて、使えるホールになってくると今度は小屋代が高いんで
すよ。民間のホールとあまり変わらなかったりします。地方だと、
周辺人口に不釣り合いなでかいホールとかあったりしますし…。

アメリカのホール代や流通コストなんかに詳しくないので、アメリ
カと比較することはできないんですが(事情通の方のコメントをお
待ちしてます)、沢山やってもそれはそれでコストがかさむ、とい
う気はしますね。

なんなんでしょうねえ。維持費だけ掛けて空きばかりのホールなら、
使用料下げて使ってもらえばいいのに…。わけわかりませんわ。

144 名前:vias 2004/03/17 18:31
>>139
>ただリンク先に上がっているアーティストの多くは、過去の
>印税やプロデュースワークなどでだいぶ下支えされている印象はありますが。

確かにそうですが、記事をよく読むと、イーグルスやメタリカなど超ベテランを除けば、
ツアーでの利益が収益の大部分を占めていると書かれているアーティストも多いんです。

あと、ロックバンド系は安上がりなのは確かにその通りですが、それでは何故
日本のアーティストの収益ランキングではロックバンド系が上位に来ないで、
ライブに金がかかってそうなアーティストが来るのか、ということになりますよね。

>>140
確かにアメリカのツアーの規模の大きさは分かりますが、アメリカの人口は
日本の約2倍ですよね。
ということは、単純計算をすれば日本でも30箇所回れば彼らの半分の収益を
上げられるということになりますが、現実はそうはいかないと思います。
(ご指摘の通り初期投資などの問題もありますが)

日本は国土が狭くて生活圏が密接しているということもあるでしょうけど、
やはり>>143のような要因も絡んでいるのではないかと思うのですが。

私は>>141さんに賛成で、プロモーションに大金をかけてCDを大量に売る方法でしか
アーティストの収益が増やせないという構造に問題があると思います。
そういう意味では、Phishなどの成功は日本の音楽業界の今後を考える上では
一つのヒントになるのではないかと思うのですが。

145 名前:Simon 2004/03/17 21:31 [URL]
>>141
しくじったのに今気付きました。意味不明だ。
「メジャーレコード会社が保守的に〜」の段落を以下のように読み替えてください。失礼しました。
====
メジャーレコード会社が保守的にならざるを得ないのは、前例主義
だけではなく、既得権益としての再販制や原盤権、専属契約などの
業界慣例の維持をするためだろうし、そのために政治的圧力によっ
て利権を守ることが必要になるのだとしたら、市場原理の荒波に晒
されるよりは、既得権の維持に汲々としていた方が楽、ってことで
しょう。
=====

146 名前:三四郎 2004/03/17 21:37
128の十六夜さんが紹介して下さった読売の記事ですけど、高杉健二さんの「逆輸入CDは3年前ごろから増え始めました。」という発言、事実なんでしょうか?
「逆輸入」(厳密には違いますけど)CDのピークは国内のピークと同じく1998年で、ここ数年ずっと右肩下がり、一昨年はピーク時の2〜3割減になっているんじゃないかと思うんですけど。

誰か正確なところをご存じの方はいませんか?

147 名前:津田 ★ 2004/03/17 22:23
>>146
日本が今輸入している音楽CDの総額は大体220億円程度で、
その中で、今レコード会社が問題視している「還流CD」の総額は
10億円程度です。パーセントにして4%程度のものを規制すること
の是非、それは法律でやるべきなのか、セーフガードのような
現状の方の枠組みでやるべきなのかという議論もありますし、
10億円が与えた影響を経済学的に議論する必要もあるでしょうね。

148 名前:たるも 2004/03/17 23:22
>僕はCDはむしろもっと値段を上げるべきだと思ってます。
>僕の若い頃はアナログ盤の時代で、とにかくレコードは高かった。

その時代はただ単純に音楽に対する価値観が高かっただけで、その価値観を今の世に強引に求めようとしても意味がないと思うのですが。

149 名前:小倉秀夫 2004/03/18 00:40
 実際、コンサートをそれなりの黒字が出る事業へと変換していかないと、「アーティストの使い捨て」がどんどん進んでいってしまいます。コンスタントに新曲をヒットさせ続けるなんて、なかなかできることではないのですから。
 コンサートを開けば会場を満席にできるアーティストが、ヒット曲を新たにリリースできないがために、切り捨てられるというのは、もったいないということもできるし、残酷ということもできます。
 「コンサートを黒字事業化する」ことを、「公営コンサート会場の価格の高さ」が阻害しているのであれば、音楽産業はその政治力をその価格を引き下げることにこそ使うべきです。

150 名前:元レコード会社社員 2004/03/18 01:21
海外のコンサートの場合、通常は複数のアーティストが出演するパターンが多く、日本みたいに単独で興行をうつ事はかなり珍しいと思います。そうすることで、単一アーティストでは不可能な集客効果や、機材・施設等の経費分散を実現しているのじゃないかなと考えられます。

あとは、チケット代の設定が異なるので単純に比較はできないですけど、一部の冠スポンサーがつくような大物を除けば、海外アーティストの来日ライブはコンサートだけで収益をあげるシステムですね。

151 名前:henya 2004/03/18 01:21
>>149
超党派の音楽議員連盟(橋本龍太郎会長)って元々は「コンサート
ホールの入場料適正化」を目的に作られたらしいんですよね。ところが、
現在ではすっかり業界とグルになってしまっていて公明党の某議員などは
反対を求めたメールに対する返信で「付帯決議で洋盤に影響が及ばないよう
求めることでレコード会社と消費者の理解は得られるのではないかと
考えている」などと実に脳天気な推測を開陳していたとか。

152 名前:めたか 2004/03/18 01:22 [URL]
音楽業界が収入を得る方法ってのを検討し直す時期なんでしょうね。
って、
では「音楽業界が収入を得る方法」って、何があるでしょう?
・CDなどの音源を売る
・ついでに映像作品なども売る
・コンサート、イベントなど(赤かもしれないけど)
・グッズ販売
・テレビ出演(タレント業、俳優など)
・CM
こんなものですかね?
他にありますか?

収入、支出を検討し、どうやって収入を得るべきか、練り直すためにも、
こういう検討は必要なのかなって思いました。


最近、Jリーグのビジネスモデルってのに注目してるんですけど、
考えがまとまったら文章にするかも。

153 名前:vias 2004/03/18 02:28
>>150
日本でもアマチュアやインディーズのアーティストだとワンマンは
あまりなくて、たいてい複数のバンドでやりますよね。
なのに、メジャーなアーティストになるとほとんどがワンマンです。
複数のアーティストでやれば収益が増えるというのなら、当然日本でも
同じことをやると思うのですが・・・。
確かに欧米ではその理論は正しいように思いますが・・・。

154 名前:Teru 2004/03/18 06:02
>レンタルCDを禁止する法律を真っ先につくり

レンタル業が始まった当初、JASRACらは
差し止め訴訟に加えて、
実際に「貸しレコード規制法案」を自民党に提出させています。
http://www.cdv-j.or.jp/cdvj/rekishi.html

しかし、レコードの貸与権の創設と、
それに伴う使用料を貸しレコード業者に払わせることで
両者間に妥協が成立。
http://www.jasrac.or.jp/info/rental/index.html

レコード会社らは、自ら起こしていた訴訟に関しても和解しました。
http://www.cdv-j.or.jp/cdvj/80zenhan.htm
お金を取ることで、レンタル業者と妥協したのは当のレコード会社らでしょう。

ところで、1年前のアンケート調査でも音楽ソフトの入手経路として、
「レンタル店で借りる」との答えが相当割合出ていたりします。
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20030218/hms.htm

一方、JASRACの使用料徴収額の内訳を調べますと、
「貸与(=レンタルCD使用料由来)」の金額は
「録音(=CD等への業としての複製使用料)」の1/10以下です。

http://www.jasrac.or.jp/profile/outline/detail.html

これでは割に合わない、と再度レンタル禁止に向けて
JASRACやレコード会社が動いても
不思議ではありませんが、
代わりにCCCD導入に走ったりしています。

かつての妥協の産物であるはずの
レンタルによる使用料を、
今ではJASRAC自身、既得権であるかのように
扱っているのではないか、との疑問が生じます。

このわずかな金額をも手放したくない、
だから、使用料徴収の外にある
パソコンによる複製やP2Pソフトを叩きつつ、

金額ベースで実は、より大きな影響を与えていても、
使用料が取れるレンタルや
補償金が取れるMDには、言及しないのではないかと思います。

155 名前:元レコード会社社員 2004/03/18 08:26
DONA DONAの件ですが、これは単純に楽曲の著作権を持つ権利者(作詞・作曲者等)が、使用条件を制限しているだけで、JASRACには関係がないことだと思います。外国曲の場合、細かい使用制限が設けられているパターンが多く、例えば、ABBAの楽曲の着メロはJASRACでは許諾できないなどの事例もあります。

関係ないけど、訳詞は安井かずみだったんですね。なるほどと感心しました。

156 名前: 2004/03/18 10:04
 DONA DONA。全くの憶測ですが、海外輸出を前提とした作品
で使うには元歌詞の意味が重過ぎるからでは? と思いました。

#元歌詞ではホロコーストを示唆していたと記憶しています。

157 名前:ちばなお 2004/03/18 22:55
>>156
ドナ・ドナについてはここに詳しく載っています。私がこの曲を知った
時は「ベトナム戦争への反戦歌」と聞いていたのですが、実際は違った
のですね…。

http://www.sound.jp/wfs/

158 名前:Anonymous User 2004/03/18 23:23
こちらの説だと直接ホロコーストに関係があるのか微妙ですね。時代と地理的状況はかなり関係ありそうですが…。

http://www.asahi-net.or.jp/~VZ4S-KUBC/yid-donadona.html

159 名前:KK 2004/03/20 11:31
どっちみちレコード会社は無くなるっていうのが音楽業界内でも、もう定説みたいですね。
アーティストの事務所がみんなレーベルを作って、そういうとこのほうが圧倒的に成功しているので、どこもみんな事務所だけでやってしまうようになると言われています。

アーティストの元で社員数人で運営するってとこでしょう。

ここらのblogも相当キテますね。
どうなるんだか。

http://openscrap.net/oto/
http://benli.cocolog-nifty.com/benli/

160 名前:KK 2004/03/20 18:12
コンサートの話題になってますけど、コンサートは事務所の仕事ですから、すっかり援助金を出せなくなったレコード会社にはもう口出しの余地すら無くなっていますよね。

これは興行関係の問題でレコード業界の問題とはまた別で、ややこしいですね。

161 名前:KK 2004/03/20 18:37
ドナドナの件は映像ビデオ化の件ですね。

こういう支分権の多くの部分はほとんどは、ジャスラックなどの仲介業務団体は許諾などの管理は任されていないです。

ジャスラックから直接管理出版社を案内されますから、あとは直接交渉して下さいとなります。

このケースは使用者(ビデオ制作側)か出版社や著作者(著作権者)のどちらかがなんらかの理由で断ったか、普通に許諾使用料の金額で折り合いが合わなかったかだと思います。

162 名前:KAZU 2004/03/21 13:45
何でレコード会社は儲ける???

CCCDやライブの失敗が多くありますが、売れセンじゃない音楽を作ったら レコード会社は何で儲けるんですかね?

※新スレだと話がとっちらかると思ったので、雑談スレに
移させて頂きました。こちらでお願いします(津田)

163 名前:poli 2004/03/22 05:10
>>162
ビジネスの規模が大きすぎるんですよ。何百人も社員がいるから何百万枚とか売れないと儲けが出ない。10人で会社回していけば何百万枚も売れなくても充分やっていける。鈍重な大手レコード会社にしがみついて、いつクビ切られるかビクビクしてるミュージシャンは、考え直すいい機会だと思うな。
全国に、自分のことを見捨てないであろうコアなファンを1万人つかんで、大手レコード会社に頼らず地道に30年間活動するミュージシャンだっている。この人たちは手売りと通販だけで充分に食えてる。大手レコード会社の必要性はもう薄れてるってことが、よくわかるじゃないですか。

164 名前:KK 2004/03/22 10:29
何百人も社員がいるレコード会社なんてもうそんな無いのでは?

今は版権が分散しすぎで、儲けも分散しているから儲からないんだと思います。
レーベル、レコード会社、プロダクション、制作会社、出版社、広告媒体などパイを奪い合うわけですから。

レコード会社はもう儲けを出せないというか、やはりもう必要ないと思いますよ。
MISIAやBEINGグループやアップフロントなどのようにアーティスト事務所がメジャーレーベルを運営していくことで十分だと思います。
必要なのはあとは問屋やディストリビューションの会社だけでしょう。

165 名前:削除されました :削除
津田に削除されました。

166 名前:MF 2004/03/24 01:46
音楽の話じゃなくてスイマセン、
CCCD回避で話題の佐野元春が歌とコントのTV番組にレギュラー出演するようです。
http://msks.web.infoseek.co.jp/index-blog.html
これでニューリリースのプロモーションは万全か?(笑)

167 名前:OFFICE NOBUKO TOMIOKA 2004/03/24 14:12 [URL]
前回も音楽業界やレコード会社の方が沢山聴きに来て下さりうれしかったです。乞うご期待下さい!!!

みなとみらい線で行こう春のダンス・パーティー

4/10(土)開場18:00、開演18:30〜21:00 (駐車場は20:45まで)
横浜トヨペットWEINS21
GRANDPA'S RAGTIME BAND: 
pアレェクスェイ・ルミィヤンツェフ、vo裕美・ルミィヤンツェヴァ、cl 後藤雅広、tp 寺島和均、 スペシャル・ゲスト: ds 須崎兼嗣 
会場: 横浜市中区山下町33(マリンタワー裏)
TEL:045−224-8811(会場お問い合わせ)、チャージ:3000円
(要予約 メール: nqb30846@nifty.com  ルミィヤンツェヴァ )
http://www.yokohama-toyopet.co.jp/index.html

168 名前:削除されました :削除
広告書き込みなので削除させて頂きました。

169 名前:金子譲@子龍 2004/03/27 17:20 [URL]
iPod miniが米国内だけでも需要に追いつかないほどバカ売れしてるため、7月以降に延期になったそうですね。私はこの流れが続けば、いずれはネット配信が少なくともCDと同等以上の、音楽流通の主流になると見ています。で、個人的にiPod戦略の延長でAppleに作って欲しい製品が2つあるので、以下にまとめてみました。

http://yuzuru.blogtribe.org/entry-d2265b685c109a1c430d81435db809c1.html

170 名前:小倉秀夫 2004/03/28 11:40
逆に、オーディオ機器メーカーと結びつきの強いレコード会社が、より一層CCCD化を推し進めることにならないか不安になります。

171 名前:金子譲@子龍 2004/03/28 21:32 [URL]
→小倉さん

つまりコピープロテクトのあるCCCDを正式に規格化し、それをちゃんと再生出来るプレーヤをメーカーが作って、CDがみんなそちらの規格に移行してしまうのではないか、という懸念ですね?でも、新しく作るまでもなく、そういう規格なら既にありますよ。DVD AusioやSACDがそうです。おまけにCDよりも音がいい。小倉さんはCDが無くなってすべてDVD AudioやSACDに移行してしまうことには反対ですか?

172 名前:小倉秀夫 2004/03/29 07:57
性能、使いやすさ、デザイン等などで正面から争っては勝ち目のないiPodの普及を食い止める手段として「iPodには○○のヒット曲は取り込めないぜ」というネガティブ情報を流すための手段として、CCCD化が推し進められるのではないかと不安です。

なお、「CDが無くなってすべてDVD AudioやSACDに移行してしまうこと」には、iTMSのようなまともな音楽配信サービスがない現状では反対です。「移動中に手軽に音楽を楽しむ」機会が奪われるからです。

173 名前:金子譲@子龍 2004/03/29 14:32 [URL]
>性能、使いやすさ、デザイン等などで正面から争っては勝ち目のないiPod
>の普及を食い止める手段として「iPodには○○のヒット曲は取り込めない
>ぜ」というネガティブ情報を流すための手段として、CCCD化が推し進めら
>れるのではないかと不安です。

うーん、そこまで業界が内向き、後ろ向きになってしまったらいよいよどうしようもないですね。日本の音楽業界の自滅を早める、という意味で。私はさすがに彼らもそこまで馬鹿じゃないと思いますけど。まともな経営者ならこの流れに乗っていかにヒットを出すか、ということを考えるでしょう。

>なお、「CDが無くなってすべてDVD AudioやSACDに移行してしまうこと」に
>は、iTMSのようなまともな音楽配信サービスがない現状では反対です。「移
>動中に手軽に音楽を楽しむ」機会が奪われるからです。

なるほど、実は私もそうです。iPodやiTunesに慣れるとMP3やAACのデータとして音楽が楽しめることが重要で、CDにしろDVDにしろ、銀色のプラスチックの円盤に縛られることがとても鬱陶しく感じられるようになりました。

「CCCD反対」を唱えているサイトでいろいろな人の意見を伺ってると、その理由は大きく分けて、

1.CCCDはリッピング出来ないから嫌だ。
2.CCCDはCDプレーヤーでまともに再生出来る保証が無いから嫌だ。

…の二つに分かれますよね。(もちろん両方という人もいますが)2が理由の人は「早くDVD AudioやSACDに移行してしまえばいい」という意見も結構多いのです。まあ、パッケージメディアが好きで、「とにかく音質が良いのがいい」という、ピュアオーディオ指向の人はそうなんでしょうね。

私はそんなことよりもiTunesやiPodで音楽が楽しめなくなることがいやなんです。ですから、逆に言えばまともな音楽配信サービスが始まって、納得のいく価格で何でも音楽が買えるようになるなら、CDはもう無用の長物かな、とも思います。同じ曲がiTunes Music StoreとCDとDVDで発売されたとしたら、私なら迷わずiTMSで買います。もちろんジャケットが無く、流通経費が安い分、なっとく出来る価格なら、という条件はつきますが。ピュアオーディオ指向の人はDVD AudioやSACDに流れるとすれば、CCCDが増えようが減ろうが、結局CDというメディアは徐々に衰退していくんじゃないか、と私は予測しています。

174 名前:小倉秀夫 2004/03/29 15:38
上記1の人の多くは、リッピングしたデータをファイル交換ソフトなどでアップロードするなんてことは全然考えていなくて、ただ個人のライフスタイルというか音楽の鑑賞方法や手持ち機材にあわせて「メディア・シフト」するためにリッピングしたいというだけだったりするわけです。

でもそれが自由にできると、「NetMD」のような規格を推奨しているところは面白くないのでしょうね。

175 名前:金子譲@子龍 2004/03/29 22:44 [URL]
>上記1の人の多くは、リッピングしたデータをファイル交換ソフトなどでアッ
>プロードするなんてことは全然考えていなくて、ただ個人のライフスタイルと
>いうか音楽の鑑賞方法や手持ち機材にあわせて「メディア・シフト」するため
>にリッピングしたいというだけだったりするわけです。

そうでしょうね。だけど1000人に一人がP2Pソフトでネットに流したとしても、それから1000人以上がコピーするかもしれませんからね…。CCCD問題ではそれを導入したレーベルが非難の対象にされがちですが、真に責められるべきはこうした不心得者の一部違法ユーザーだと思います。私は月にに数万円分もCDを買うヘビーユーザーですが、こうした違法ユーザーのおかげでちゃんとお金を払ってCDを買っている正規ユーザーの自分までがCCCDを押し付けられ、不自由な思いを強いられてると思うと、本当に腹が立ちます。「正直者が馬鹿を見る」とは正にこのこと。

CCCDには私も反対で、レーベルには「もう少しましな方法を考えてくれ!」と言いたいですが、私はミュージシャンの端くれでもあるので、音楽の作り手側の一人として、レーベルが利益を守るためにああいう措置をとるのは理解出来ないわけでもありません。CCCDの是非以前に、違法コピーをする不心得者がいなければ、そもそもCCCDなんて必要なかったわけですからね。この点は、違法行為は違法行為としてきっちり取り締まらなければならないと思います。「CCCD反対」を叫ぶなら、同時に「違法コピー撲滅」を推進していかなければ、効果はないんじゃないでしょうか。

まあ、iTMSのようなまともな音楽配信が普及し、ノンパッケージ派のユーザーはそちらで音楽を買い、パッケージメディア派はDVD Audio,SACD等に移行、中途半端なCCCDや、違法コピーに対して全く無防備なCD-DAは徐々にフェードアウト…といったあたりが現実的な解決法では無いでしょうかね。

176 名前:小倉秀夫 2004/03/30 00:16
Winnyはともかく、WinMXで違法な公衆送信をしている者については、発信者情報開示請求権を行使して発信者を割り出し、制裁を加える法的枠組みが、著作権者等には与えられています。ただ、著作権者ないし著作権管理団体がこれを行使しないだけです。
(プロバイダ責任制限法の立法者は、ネット上での権利侵害に悩む著作権者にも活用してもらうことを前提に制度を組み立てたのに、著作権者たちは全然この制度を利用しません。この制度は専ら名誉又はプライバシーを侵害された人々によって活用されています。)

このことから、「違法コピー」云々の下りは、単なる大義名分に過ぎないのではないかと私は予測しています。なにしろ、日本の音楽産業は、iTMSを受け入れない理由として、著作権保護が十分でないことを挙げているくらいですから。

実際、違法コピーを撲滅するなんてコストパフォーマンスの悪いことを行うよりも、違法コピー対策と称して、新たな変革の波を押しとどめる方が、無能な既得権者には得策ですから。

177 名前:abk1 2004/03/30 01:40
見当違いかもしれませんが。。。

コンテンツ管理に関して、どこかに収束させなくてはならないという考えには違和感を感じます。
CDDAでリリースすることを選択する発信者がいてもいいし、SACD等を選ぶ発信者がいてもいいと
個人的には思うんですが、議論では二者択一の方向に向かってしまう。

好きなようにリリースしたらいいと思うのです。
発信者に選択の自由がないのが、本当は問題じゃないでしょうか。
企業としては都合があるんでしょうけど、企業によってリリース形態が差別化され、ミュージシャンも
わかった上で契約出来れば、と思います。
現在、CCCDに関してそういう面が出てきてるようですけど。

規格乱立は問題とされますが、今後、マルチディスクプレーヤーが普及していくのではと思いますから、
案外大きな問題にならない可能性もあります。
そうなったとしてもCDDAでのリリースを選択する発信者はいるんじゃないかと思っています。
CDDAほどユーザビリティが高いメディアはないですから。

むろん、再生保証無しのCCCDはコンポにかけられないので論外ですが。

178 名前:金子譲@子龍 2004/03/30 02:04 [URL]
>Winnyはともかく、WinMXで違法な公衆送信をしている者については、発信者情報開示請求権を行使して発信者を割り出し、制裁を加える法的枠組みが、著作権者等には与えられています。ただ、著作権者ないし著作権管理団体がこれを行使しないだけです。
>(プロバイダ責任制限法の立法者は、ネット上での権利侵害に悩む著作権者にも活用してもらうことを前提に制度を組み立てたのに、著作権者たちは全然この制度を利用しません。この制度は専ら名誉又はプライバシーを侵害された人々によって活用されています。)

ほほう、なるほど。これは初めて知りました。だけど分らないのはJASRACや日本レコード協会がこの制度を使わないとしても、警察は何故違法コピーを黙認してるのだろう、ということです。アメリカでも話題になるのはRIAAが違法コピーユーザーを告発した、ということばかりで、警察が直接違法コピーユーザーを検挙したと言う話は聞きません。(私が知らないだけかな?)明らかな法律違反なんだから、本来警察が取り締まるのが筋だと思うんですけどね。

>このことから、「違法コピー」云々の下りは、単なる大義名分に過ぎないのではないかと私は予測しています。

「『違法コピー』云々の下り」というのは私の書き込みのことですか?だとすれば、これは別に音楽業界の大義名分を代弁したわけではなく、私が「こうあるべきだ」と考えたことを述べたので、あくまでも私個人の意見です。

>なにしろ、日本の音楽産業は、iTMSを受け入れない理由として、著作権保護が十分でないことを挙げているくらいですから。

でも、iTMSは今年中に日本でも始まるんですよね。Steve Jobsが昨年秋に明言してますが。この春にも始まると言う噂もありますよ。それとも他に「日本ではiTMSは始まらない」という情報ソースをお持ちなんでしょうか?「iTMSを受け入れない理由として、著作権保護が十分でないことを挙げている」というのは何かの時のJASRACのお偉方の発言だと思いますが、それはさしたる影響力は無いと思います。決断するのはJASRACではなく、各レーベルの経営者ですから。

>実際、違法コピーを撲滅するなんてコストパフォーマンスの悪いことを行うよりも、違法コピー対策と称して、新たな変革の波を押しとどめる方が、無能な既得権者には得策ですから。

ちょっと意味が通じなかったようですが、私が言っているのは、ちゃんとCDを買っている正当なユーザーは、音楽業界を責める前に違法コピーユーザーに矛先を向けるべきではないか、ということです。業界が違法コピーを摘発しろという話ではなく、CCCDに反対している私たちユーザー自身が、違法コピー撲滅のために立ち上がるべきではないか、と言っているのです。

あと、小倉さんは日本の音楽業界を「無能」と決めつけてらっしゃいますけど(笑)、私はレコード会社の社員の人とも付き合いがありますが、そこまで彼らも馬鹿ではないだろう、と思ってます。江戸時代の鎖国じゃないんだから、いくら変革の波を押しとどめようと頑張ったところで、そう長くは保たないことは彼らも自覚してると思いますよ。現にSteve Jobsが「iTMSを今年中に日本でも始める」と明言してるぐらいだから、既に大筋では合意してるんでしょう。あとは細かい条件面のつめと、タイミングの問題なんじゃないかな。アメリカのiTMSがスタートしてから日本での交渉が始まったとすれば、交渉に1年ぐらいかかるのは、まあ普通なんじゃないでしょうか。

もしもJobsの予告が実現せず、iTMSが今年中に日本で始まらないとしたら、小倉さんの言う通り、日本の音楽業界は無能ぞろいだということになるんでしょうねえ(^^;)。

179 名前:ZOMBOiD 2004/03/30 02:45
>実際、違法コピーを撲滅するなんてコストパフォーマンスの悪いことを行うよりも、違法コピー対策と称して、新たな変革の波を押しとどめる方が、無能な既得権者には得策ですから。
「大地讃頌」の佐藤氏にJPE'Z騒動問題と、それによって引き起こされる違法コピー、中古プレミア、そしてJASRACの権限についての見解を取材される方がいらっしゃれば面白いです。
今回の件で佐藤氏は「あまたあるmp3ファイル」の一つとして、JASRACが勝手に摘発していればいいか、それとも「存在してはならないファイル」としてTBC個人情報流出事件に準じた扱いを取り、さらに中古品販売にどのような理論で反対するかが興味深いです。

180 名前:金子譲@子龍 2004/03/30 03:04 [URL]
→abk1さん

>好きなようにリリースしたらいいと思うのです。
>発信者に選択の自由がないのが、本当は問題じゃないでしょうか。

基本的には私もそう思います。ただ現実問題として「売れないフォーマット」で出してもミュージシャンもレーベルも食べていけないわけで、生産者、消費者双方の選択の結果、自然にある程度フォーマットは絞られるのではないかなと私は考えるわけです。

>そうなったとしてもCDDAでのリリースを選択する発信者はいるんじゃないかと思っています。
>CDDAほどユーザビリティが高いメディアはないですから。

現時点では、一般的にはそうですね。だけど個人的には既にiTMSは(日本で実現すれば)CD-DAのユーザビリティを越えていると思います。私もミュージシャンの端くれなので、私の現時点での選択を述べてみましょうか。当面、CD-DAのリリースは続けると思います。同時に、ネット配信でもどんどん新作を発表していきます。価格はCDの値段を収録曲数で割ったよりも、ネット配信の1曲の値段をかなり安くします。ネット配信でしか入手出来ない限定バージョンなども出していきます。そして子龍(私たちのユニット名ですが)の曲を買うならCDよりもネット配信で買った方が得だ、という意識を徐々にファンの皆さんの間に浸透させていきます。で、頃合いを見計らってCD-DAのリリースを中止し、ネット配信の方を主流にしたいと思います。それでもパッケージメディアが欲しいという方もいらっしゃると思いますので、そういう方にはDVD系のメディアで提供したいと思います。

だいたい青写真としてはこんな感じでしょうかね。

181 名前:Anonymous User 2004/03/30 05:44
>>175
たった一人の不心得者がネットに放流するだけで1000人がコピー可能になってしまうのなら、そもそもコピーを防止する意味すらないと思うのですが。
どんな対策を講じても、コピーガードを回避する人は必ず現れますし、回避できない場合でも、アナログコピーまでは防げませんから(そして、ネットに放流するような人は得てして「そこまでやる」人種です)

>>178
黙認してるのは警察ではなく著作権を持つ人たちです。著作権法違反は親告罪なので、警察は勝手に動くことはできません。わいせつ映像なら、警察は自発的に捜査することができます。

iTMSの日本上陸のニュースが出たのはたしか去年の10〜11月頃だったと思いますが、それから半年も経ってるのに続報がないのを見ると、今年中のオープンは難しいような気がします。

182 名前:Anonymous User 2004/03/30 05:48
>>179
PE'Z騒動が、違法コピー問題、中古問題等に波及するとは思えませんが。
佐藤氏個人の力では、そこまで追求することはできないでしょうから。

183 名前:小倉秀夫 2004/03/30 08:49
iTMSについていえば、2004年にはJobsは日本でもサービスを開始するとアナウンスしましたが、当然、原盤権者とJASRACの許諾がなければサービスは開始できません。そして、Jobsの声明後、レコード会社やJASRACからiTMSへのネガティブなコメントが続きましたから、この時点では根回しは済んでいなかったのではないかと推測します。

まあ、iTMSについていえば、日米欧で世界共通価格で運用するのが効率的ですし、同じ楽曲が日米で異なる価格で配信されるということになると日本の消費者の怒りが爆発しかねないということもありますので、世界一高い価格を消費者に押しつけている日本のレコード会社は価格面でもiTMSを飲めないということもあるかもしれません。しかし、それ以上に、iTMSが普及すれば、携帯用再生機器としてはiPodを消費者が選択するようになるわけで、それはオーディオ機器メーカーを関連会社に抱えるレコード会社には耐え難いでしょうね。

それはともかく、ファイル交換ソフトでの違法交換を防ぐということが目的ならば、「誰にもリッピングできない」仕組みを構築しなければ意味がないことは、よほどの馬鹿でない限りはっきりしています。著作権侵害となるのは違法なアップロードですが、「レコード購入」と代替関係になりうるのは「ダウンロード」ですから。そして、どこの誰がアップロードしたデータをダウンロードしようと、代替性には何らの影響もありません。

したがって、まともな思考力があれば、違法ファイル交換対策としてということであれば、「アメリカではCD−DA、日本ではCCCD」なんてものが無意味であることや「既にCD−DAで発売されている音源を集めただけのコンピをCCCDで発売すること」が無意味であることははっきりしているでしょう。

にもかかわらず、日本のレコード会社が上記のような営業政策をとるということは、違法コピー対策以上の目的があると思われます。

184 名前:金子譲@子龍 2004/03/30 15:33 [URL]
→Anonymous Userさん

>たった一人の不心得者がネットに放流するだけで1000人がコピー可能になっ
>てしまうのなら、そもそもコピーを防止する意味すらないと思うのですが。
>どんな対策を講じても、コピーガードを回避する人は必ず現れますし、回避で
>きない場合でも、アナログコピーまでは防げませんから(そして、ネットに放
>流するような人は得てして「そこまでやる」人種です)

いいえ、意味はありますよ。「違法コピーは犯罪である」という意識を一般ユーザーに広める効果です。そのためには悪質なケースを犯罪として検挙することが必要です。万引きを取り締まっても100%撲滅は出来ないけど、「万引きが見つかったら警察に捕まる」と思えばまともな人はそんなことしようとは思わないですよね。それが万引きに対する一定の抑止力になる。それと同じで定期的に悪質な違法コピーユーザーが検挙されれば、今まで罪の意識無く違法コピーしていた人でも「これは違法なんだ。続けてればいつかは自分も逮捕されるかも…」と思えば普通はやめるでしょう。技術的にはコピー出来ても、人間の倫理観に訴えて違法コピーを抑止する、という効果があります。それでもごく一部の悪質なユーザーはネットにファイルを流すでしょうが、ダウンロードする人が激減すれば、違法コピーの防止効果は十分あることになります。ですから、RIAAがやってる悪質な違法コピーユーザーの告発は、ごく真っ当な行為だと思いますね。

>黙認してるのは警察ではなく著作権を持つ人たちです。著作権法違反は親告罪
>なので、警察は勝手に動くことはできません。わいせつ映像なら、警察は自発
>的に捜査することができます。

なるほど、そういうことですか…。では、ますますRIAAのような告発活動が必要ということになりますね。日本のJASRACやレコード協会がそれをやらないのはどうしてなんだろう…?我々ミュージシャンが甘い顔してるから??

>iTMSの日本上陸のニュースが出たのはたしか去年の10〜11月頃だったと思い
>ますが、それから半年も経ってるのに続報がないのを見ると、今年中のオープ
>ンは難しいような気がします。

どうでしょう?Appleは特別の理由が無い限り、リリース前の製品について事前に発表したりはしません。水面下で着々と準備が進んでいいても、直前まで沈黙していて、突然発表してインパクトを与える、というのがいつものAppleのやり方です。昨年秋に「2004年中にiTMSをスタートする」と発表したのは、その直前にライバルのNapsterが日本でのサービス開始をアナウンスしたので、それを牽制するためでした。その後はそういう理由が無いので、沈黙してるだけなんじゃないかと、私は思いますが。

未確認情報ですが、銀座のアップルストアでiTMSについて尋ねたら、「この春から始まりますよ」という答えが返って来たと言う話も耳にしたことがあります。

それから、いい機会なので私見を述べておきたいと思いますが、私もCCCDには反対で、本当に困っているので、多くの「CCCD反対!」を主張しているサイトを興味深く拝見してるのですが、時々違和感を覚えることがあります。それは、そうしたサイトの中に「違法コピーはもはや技術的に止めようが無い。だとすればそれを(なし崩し的に)容認した上で考えればいいじゃないか」という論調が少なからず見受けられることです。私は著作権でメシを食ってるミュージシャンの一人として、こういう意見には絶対に認めることは出来ません。技術的に止めようが無かろうが何だろうが、違法は違法、犯罪は犯罪。ルールを無視しておいて、なし崩し的に、「赤信号、みんなでわたれば…」式に違法行為を認めさせようと言うのはどう考えてもおかしい。それはもし技術的に止めようが無い、画期的な万引きの方法が発明されたとしても「万引きを認めてもいいじゃないか」とはならないのと同じことです。

まずは現行のルール(著作権法)を守った上で「でもルールが時代に合わなくなってる部分もあるから、それについては見直していこう」というのなら分ります。でも、ちゃんとした手続きを踏まずにかってに著作権を無視するのは、どう正当化してみても犯罪です。そうですよね?>弁護士の小倉さん

いかがですか、皆さん。

185 名前:金子譲@子龍 2004/03/30 16:07 [URL]
→小倉さん

>iTMSについていえば、2004年にはJobsは日本でもサービスを開始するとアナウンスしましたが、当然、原盤権者とJASRACの許諾がなければサービスは開始できません。そして、Jobsの声明後、レコード会社やJASRACからiTMSへのネガティブなコメントが続きましたから、この時点では根回しは済んでいなかったのではないかと推測します。

これについては私は違う見方をしていますが、所詮憶測の域を出ませんので、実際今年中にiTMSが始まるかどうかを見守りたいと思います。

>それはともかく、ファイル交換ソフトでの違法交換を防ぐということが目的ならば、「誰にもリッピングできない」仕組みを構築しなければ意味がないことは、よほどの馬鹿でない限りはっきりしています。

ある程度は理解出来ます。でもそれを認めてしまったら、「じゃあレーベルが著作権を守るためにCCCDをリリースするのはやむを得ない措置」ってことになりませんか?理想論言われるかもしれませんが、私はユーザーが自ら自分がやってる違法行為を自覚し、自主的に「リッピング出来てもネットには流さない、流されていてもダウンロードしない」という意識が芽生えることに期待したいです。

ですが、それだけで問題が解決することもないでしょうね。ですから私は違法コピーに対して全く無防備なCD-DAはいずれ消滅するのではないかと思ってるのです。というか、他に有効な手段がありさえすれば、自分ならCD-DAではリリースしません。

著作権侵害となるのは違法なアップロードですが、「レコード購入」と代替関係になりうるのは「ダウンロード」ですから。そして、どこの誰がアップロードしたデータをダウンロードしようと、代替性には何らの影響もありません。

ん?これは私の認識不足かもしれませんが、違法となるのはデータをP2Pソフトにアップロードした人だけですか?違法コピーをダウンロードして何万曲溜め込んでいたとしても、ダウンロードするだけなら違法性は無いんでしょうか?だとしたら、ちょっと納得いかないなあ。アップロードもダウンロードも、私は同罪だと思うけど。

>したがって、まともな思考力があれば、違法ファイル交換対策としてということであれば、「アメリカではCD−DA、日本ではCCCD」なんてものが無意味であることや「既にCD−DAで発売されている音源を集めただけのコンピをCCCDで発売すること」が無意味であることははっきりしているでしょう。

これはその通りでしょうね。

>にもかかわらず、日本のレコード会社が上記のような営業政策をとるということは、違法コピー対策以上の目的があると思われます。

ほほう、その目的とは?

186 名前:削除されました :削除
広告書き込みなので削除しました

187 名前:金子譲@子龍 2004/03/30 17:18 [URL]
ええと、小倉さんの発言の中でちょっと誤解を招くんじゃないかと思う点があったので、補足します。

>2004年にはJobsは日本でもサービスを開始するとアナウンスしましたが、当
>然、原盤権者とJASRACの許諾がなければサービスは開始できません。

この部分ですが、JASRACがiTMSの内容を見て「これはDRMが甘いから許諾しない」なんてことをいちいちと判断するわけではありません。JASRACは規定の著作権使用料を納めれば誰にでも許諾するはずです。その意味でJASRACはニュートラルな立場です。JASRACのお偉方が「iTMSは著作権保護が十分でないので、いかがなものか」と述べたのはあくまでも私見で、Appleが正式な手続きを経て使用料を納めているにもかかわらず「だからiTMSには許諾しない」とJASRACが判断することはあり得ません。現に私たち子龍がネット配信してるmusic.co.jpは、iTMSより無防備な、なんのDRMもないMP3ファイルを配信してますが、ここにもJASRACはちゃんと許諾してます。

ですから根回しが必要なのはレーベル各社、音楽出版社、それからミュージシャン本人ですね。

188 名前:小倉秀夫 2004/03/30 20:19
CCCD化は、正規にCDを購入するユーザー(特に、大量にCDを購入するユーザー)との関係を悪化させただけ、というかむしろ、リッピングしたデータをネット上に流すユーザーに倫理的な正当化の機会を与えただけで、「リッピング出来てもネットには流さない、流されていてもダウンロードしない」という意識を芽生えさせるのに役立たなかったし、そもそもどうして役立つと考えられるのか不思議なくらいですね。

普通に考えれば、「この楽曲はCCCDで出荷されているものである。だから、ネット上で流通しているけどダウンロードするのはやめよう」という思考パターンは一般化しないと思うのです。「この楽曲はCCCDで出荷されているものである。だから、どうせ正規商品を購入しても自分の技術レベルではリッピングして使えないから、だれかがアップロードしてくれているものをダウンロードして使おう」という思考パターンならある意味自然ですが。

189 名前:Rushifa 2004/03/30 20:34
雑談スレなのに、かなり面白い内容なので、全部読ませていただきました。

現状を考えてみると、やはり既存のCDプレーヤと互換性を持たせてプロテクトをかけるのはほぼ不可能だと思われます。また、専用プレーヤを発売しても、ユーザーにとっては、既存機器で再生できないとなると、あまりいい事とは思いません(それでも聞きたい人の曲は買ってでも聞くのですが)。
そこで、75 の書き込みにあるように、一太郎のように、不正コピーに関してはレーベル会社は考えを変えてみてはいかがでしょうか?
コピーされた音楽を聴く以外に、CDを購入すること自体にメリットがあるような形態をとることによって売り上げはあがらないでしょうか?もちろん、音楽自体に価値があることはわかってますが、音楽としての一種のデータではなく、物としての付加価値をつけることによって、不正コピーしようにもできなければ、CDの売り上げはあがると考えましたが…(賛否両論あると思います)。
あまりいい具体案は無いのですが、たとえばCDを購入すると、ライブチケットがあたる、、、など。

もう一つ。音楽の価値はそれぞれ違うはずなのに、現在販売されているCDの価格がほぼ一定なのはおかしいですよね。もちろん、いろろな事情があるのだと思いますが、アーティストが価格を決定できるのは、賛成です。

いろいろ意見があると思いますが、一つの考えということでお許しください。

190 名前:Rushifa 2004/03/30 20:41
他のスレッドで既出かもしれませんが、ヤフーニュースに「ファイル交換とレコード業界の売上減少は無関係〜米経済学者が論文」という記事がありました。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040330-00000015-imp-sci

たしかに、好きなアーティストのCDは買ってでも聞く人が多いのかもしれませんね。音楽鑑賞というよりも、CD収集になってますね(笑

191 名前:金子譲@子龍 2004/03/30 21:22 [URL]
→小倉さん

私へのコメントなのかどうかはっきりしないのですが…。

>CCCD化は、正規にCDを購入するユーザー(特に、大量にCDを購入するユーザー)との関係を悪化させただけ、というかむしろ、リッピングしたデータをネット上に流すユーザーに倫理的な正当化の機会を与えただけで、「リッピング出来てもネットには流さない、流されていてもダウンロードしない」という意識を芽生えさせるのに役立たなかったし、そもそもどうして役立つと考えられるのか不思議なくらいですね。

私は違法コピーへの法的取り締まりをもっと強化すれば、「リッピング出来てもネットには流さない、流されていてもダウンロードしない」という意識を芽生えさせるのに役立つ、と言ったので、CCCDがその役に立つとは一言も言ってません。CCCDがほとんど何の役にも立たないことは私も最初から同意しております。念のため…。

小倉さん、私との意見の交換をお望みなら、私の発言のどの部分に対するコメントなのかを引用して明記してくださると助かります。独り言なのか、私の意見にコメントしてるのか、なんだかよくわからないので…。

192 名前:金子譲@子龍 2004/03/30 21:45 [URL]
→Rushifaさん
>コピーされた音楽を聴く以外に、CDを購入すること自体にメリットがあるような形態をとることによって売り上げはあがらないでしょうか?

これも一つの考え方ですね。こうした努力で付加価値を生み出すことも必要でしょうし、昔から販促グッズ(ポスターとか、懸賞とか)をつけることは、違法コピーがこれほど問題にされる以前から、常套手段として行われて来たことですから、やはり「おまけ」で釣るだけですべてが解決するとまでは行かないでしょうねえ…。

あとiTMSのようなデータ配信の場合は違法コピーで手に入れるデータと差別化が難しいですから、やはり業界側の営業努力ですべてが解決するとは思えず、違法コピーに対する「取り締まり強化」は欠かせないだろうと私は考えます。

>もう一つ。音楽の価値はそれぞれ違うはずなのに、現在販売されているCDの価格がほぼ一定なのはおかしいですよね。もちろん、いろいろな事情があるのだと思いますが、アーティストが価格を決定できるのは、賛成です。

これは「再販制度」によってCDの価格が保護されているせいですが、これは確かに見直す時期に来てるんじゃないかと思います。

>他のスレッドで既出かもしれませんが、ヤフーニュースに「ファイル交換とレコード業界の売上減少は無関係〜米経済学者が論文」という記事がありました。

こういう調査もいろいろ出てますが、結果も様々で何を信じていいやら…(笑)。
誰が調査するかによって、主観的なバイアスがかかりますからね〜。

193 名前:abk1 2004/03/30 21:47
>金子譲@子龍さん
興味深く読ませていただいています。

小倉さんのレスを引用させていただきます。
>日本のレコード会社が上記のような営業政策をとるということは、違法コピー対策以上の目的があると思われます。
についてですが、僕自身も同様の印象を持っています。
そう考えないと、音楽業界の一部がコピーコントロールディスクに執着する理由が見つからないのです。

そして、金子譲さん自身が書いておられる、
>「違法コピーは犯罪である」という意識を一般ユーザーに広める効果です。
ということが、その目的じゃないかと思っています。

ここでいう違法コピーですが、これは非常に曖昧なコトバで、明確に何が違法なのかということになるとはっきりしません。
実際、CCCDへの一般の認知は単なる「コピーできないCD」です。コピーすること自体が違法に見えます。
曖昧な部分を抱えたまま「違法コピーはだめだ」という主張だけが一人歩きすることに、危惧を感じています。
CCCDは著作権意識を広めるために「広告として」販売されていると僕は考えていて、逆にそれが問題だと考えています。
違法コピーというコトバの曖昧さを逆に利用しているように見えるからです。

音楽業界がやっていること、コピーコントロールの問題を我々に押し付け、還流防止の法制化に奔走している様は、
著作権を「企業利益を守るもの」に貶め、文化を守る基幹法規という位置付けから引きはがそうとしているように見えるのです。
著作権が「特権的利権」として扱われています。
著作権保持者だからというだけで再生保証無しで販売することが許されると彼等は考えます。
著作権法はもともと著作者の権利ばかり定めて、ユーザーの保護はしてくれません。
消費者基本法も「著作権については別枠」とされるようですから、著作権者のやりたい放題になります。
CCCDは、そうなることが当然です、という広告です。

先に、発信者側にも選択肢があるべきだと書きましたが、それは「猫も杓子もコピー禁止」にすることが文化を保護することになる、
という「誤解」が、音楽業界の「広告」によって広まることは問題だと思うからです。
結果「コピーコントロールディスクでもいいや、著作権を持ってるんだから」という意識が促進されます。
本当は、著作権者がコピーするなと主張するから違法コピーになるのに、著作権があるからコピーはいけないみたいな妙な誤解が
生まれつつあるようで、気持が悪いと感じています。
それはまさに、現在の音楽業界が一般に広めたいと考えているであろう「著作権意識」というもので、納得できないのです。

逆に僕がCDDAを支持するのは、こうした問題から逃れているメディアだからというのもあります。
扱いやすいからユーザーにも優しいですよ(w。

一応断り書きですが、僕は金子譲@子龍さんの活動方針に反対しません。
いろんなやり方があって当然だし、ミュージシャンの意見が活動に反映されることはいいことだと思います。
ミュージシャンが作品から順当な利益を得ようと考えることも、当然だと思います。

194 名前:Anonymous User 2004/03/30 22:53
日経BPのWebにおいて、「知財」管理に対する国のスタンスを知るこ
とができる連載記事があります。

第1回目はここ
http://chizai.nikkeibp.co.jp/chizai/gov/komiya20040323.html

内容が音楽著作権に限ったものではなく、広く知財管理という視点
のため取っつきにくいですけれども、3〜4回目あたりの記事を読む
と、現在の政府が提唱している「知財管理」という思想がどういう
歴史から生まれたものかが見えてきます。

極端な見方をすれば、現在の知財政策は、実際に武器で人殺しはし
ないながらも、その実態は国家間における戦争と同じです。いかに
国益(=政府および大企業)を守るかが主眼であり、残念ながら消
費者という個人レベルでの権利保護は考慮されない傾向にあると考
えて間違いなさそうです。

当然、この考え方が音楽といった産業に対しても反映されているの
が現状であり、必然的に著作権保護の方向性も「まずは産業保護あ
りき」という形になっているのではないでしょうか。

195 名前:henya 2004/03/31 00:57
> 「まずは産業保護ありき」という形

と言いつつ「『国益』と称してわざわざ欧米系5大メジャーの世界市場分割を
手助けして差し上げる」対米追従(?)にもほどが有る現政権のお人好しな
やり方は激しく意味不明。

 何はともあれ、今日の質問主意書答弁に注目。

196 名前:金子譲@子龍 2004/03/31 02:23 [URL]
→abk1さん

>ここでいう違法コピーですが、これは非常に曖昧なコトバで、明確に何が違法なのかということになるとはっきりしません。

いや、これはそんな難しく考えるような問題じゃないですよ。abk1さんの言う「ユーザーの権利」は「私的コピー」と言われるものがそれに当たります。つまり、自分が買ったCDを例えばiPodやMDプレーヤーにコピーして楽しむのは自由です。消費者にはそれを自由にコピーして楽しむ権利があります。自分で買ったものを自分自身で聴く分には何回コピーしようが自由です。

ではどうすれば「違法コピー」になるかと言うと、コピーしたものを無許可で誰かに譲渡、配布、販売すればその瞬間にそれは「違法コピー」になります。つまり定義としては、

「自分一人で楽しむ分にはいくらコピーしても合法、それを誰かに渡すと違法」

…というだけのことです。簡単でしょ(笑)。曖昧でもなんでもありませんよ。

CCCDはこの法的に認められてる「私的コピー」までも禁じることになりますから、ユーザーの権利を侵害してると言えるでしょうね。その点ではDVDなんかも同じですが。ですから私もこの点でCCCDに反対しています。abk1さんもこの「私的コピー」の権利を侵害されてるという点には、堂々と抗議出来ると思います。

違法コピーについて言えば、P2Pソフトを使った方法であれ、CD-Rであれ、コピーしたものを他人に渡せば違法ですから、ユーザーはそれさえしなければいいのです。このポイントさえおさえておけば、ユーザーが何が出来て何が出来ないかは明白だし、「著作権者のやりたい放題」とか「わけの分らない特権を押し付けられているんじゃないか」という被害妄想に陥ることもありません。

で、問題だと思うのは、解ってみればこんな簡単なことなのに、abk1さんのようにこの問題に積極的な関心を持ってここで発言するほどの人でも、著作権に付いてこんな基本的なことすら知らない、ということですよね。要するに、一般ユーザーは著作権の基本的な概念について無知すぎるんですよ。

「他人のものを盗んではいけない」「赤信号で道路をわたってはいけない」なんてことは誰でも幼い頃に親や小学校の先生に教わりますよね。でも「他人の著作物を勝手にコピーして配ってはいけない」ということは教わらないでしょう?複雑な著作権法の詳細まで教える必要はありませんが、せめて小学校の道徳か社会科の時間で「他人の著作物を勝手にコピーして配ってはいけない」ということをきちんと教えるべきだと思います。大人になってもこんなことすら知らない人が多いのでは、成熟した社会と言えないんじゃないでしょうか?

私が「違法コピーは犯罪だという意識を一般ユーザーに広める必要がある」というのは、こういう単純明快なあたりまえことを言ってるのです。

197 名前:投稿者 :削除
この記事は投稿者によって削除されました。

198 名前:金子譲@子龍 2004/03/31 06:06 [URL]
→abk1さん

>あぁぁ、、誤解を招いたようです(汗。

おや、そうですか?

>だってCCCDはパソコンでコピーできないとされてますから。
>じゃあ、パソコンでコピーすることは違法なんだな、ということになる、ってことです。
>あるいはもっと詳しくない人は、CDをコピーすることは違法なんだな、という理解をするということです。

ん〜、結果的に同じことでは?だって「勝手にコピーを第三者に配るのが違法で、自分で楽しむためのコピーは違法ではない」という著作権に対する基礎的な知識があれば、こんな業界の詭弁的手法に騙されることも無いわけでしょう?要はユーザー側の知識不足、教育の不備が原因であることは変わりないですよね。著作権問題に限らず、自分が無知なことに関しては、人は簡単に騙されてしまいます。何が違法で何が違法でないか、正しい知識を持つことがこうした消費者の不利益を防ぐことになるし、また違法コピーの蔓延に一定の歯止めをかけることにもなると思います。

>日本の著作権法規では、ユーザーに私的コピーの「権利」はないはずです。
>私的利用のためでもコピーできなかったらその事実を受け入れるのみです。権利の主張は出来ません。

これについては微妙な問題なので、ちょっと調べてみました。いかに著作権法の該当条文があります。

http://www.cric.or.jp/db/article/a1.html#2_3e

これを読むと、「私的使用の範囲では複製出来る」とありますが、但し書きとしてCCCDのようにコピープロテクトがかかったメディアのプロテクトをはずしてまで私的複製をする権利は無い、とも受け取れますね。ちょっとこの条文の正確な解釈は私にも解らないのですが、これについてはabk1さんの解釈の方が正確なのかもしれません。

ただ、現在は法的にそうだとしても、私はちょっとこれでは消費者の権利を軽く見すぎてるんじゃないかと思います。例えば消費者団体を通じて政治家を動かし、これを改善する法案を出すなどという方法もあります。もちろん現行の法律はとりあえず守らなければなりませんが、何も「その事実を受け入れるのみです」と簡単にあきらめてしまうことも無いんじゃないかな、と思いますが。

>被害妄想とのことですが、実際、著作権絡みで最近世界中で起きていることを追いかけていると、信じられないことばかりです。

CCCD問題以外でですか?ちょっと私には思いつかなかったのですが、どんなことでしょう。

>被害妄想的なぐらいでも、いいんじゃないかと思いますね。

いやいや、「妄想」は困りますよ、「妄想」は(笑)。

>当たり前のことだと思いますが、何が違法なのかということですね。
>著作権者が違法だと言うから違法なのです。これは間違えないで欲しいとこです。

そりゃそうですが、市販のCDは全部著作権者(ミュージシャン)は権利を主張してますよ。
つまり、普通にCDショップで買えるCDの曲で、ユーザーが勝手にコピーをばら撒いていい曲など、ただの1曲も無い、ということです。

>著作権者が「好きにコピーしていいよ」と言えば、違法コピーは生じないんです。

オープソースOSのLinuxの作者、リーヌス・トーバルズのようなミュージシャンがいたとして、あらかじめ著作権を放棄してるとすればそうなります。でも、市販のCDの中にそういう曲は無いです。アマチュアで、最初から音楽で収入を得ようなんて思ってないミュージシャンなら、そういう人もいるでしょうね。

>現在、コピーが違法コピーと呼ばれよくないと言われているのは、著作権者である企業が違法だと主張しているからです。
>音楽文化を守るためではなく、著作権者である企業の権利を守るためにCCCDは導入されているわけです。

うーん、これはちょっと正確でないですね。市販のJASRAC登録されてるCDの作者(ミュージシャン)は、みなレコード会社やJASRACと合意の上で契約をかわしています。つまり大元の著作権者は企業ではなく、個々のミュージシャンです。JASRACやレコード会社はミュージシャンの代理で権利を主張し、CDを販売してるんです。すなわち基本的にはJASRACもレーベルもミュージシャンの代行で権利を主張してるんであって、ミュージシャンを無視して勝手にやっているのではなりません。ミュージシャンとの契約が無ければ、レコード会社は何の権限も無いのですから。合意してそのレコード会社からCDが出ているということは、すなわちミュージシャン自身が(違法コピーをするなと言う)権利を主張していることと結果的に同じです。そうでないなら契約しなければいいんですから。CCCDについてはミュージシャンによっては会社の方針に従わず、独自の判断でCCCDを回避してる例もありますよね。そういう主張をせずに、CCCDでリリースしてるミュージシャンは、レコード会社の方針に合意してるということになります。

>違法コピーは犯罪だという意識ですが、違法コピーがそういうものだということが曖昧だったら何が犯罪なのか分からなくなります。
>音楽業界のキャンペーンなどはその曖昧さを巧妙に突いています。Respect our music、とか。
>そういうところが気持悪いのです。

ですからそれを防ぐためには消費者として賢くならなければ。曖昧なのは消費者の無知のせいです。無知な人が騙されるのは、著作権問題に限らず、どんな世界でも同じでしょう。

199 名前:金子譲@子龍 2004/03/31 06:08 [URL]
あれ?コメントしたら元の発言が削除されてる!
こ、こんな場合どうしたらいいんでしょう??>津田さん

200 名前:津田 ★ 2004/03/31 06:58
>>199
> あれ?コメントしたら元の発言が削除されてる!
> こ、こんな場合どうしたらいいんでしょう??>津田さん

あれ? こちらの環境でテストしましたが、そのような現象は
見られませんでしたが……。何が原因なんだろう?

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